健康情報 こんにちわ

 

徘徊の悩み

高齢者で認知症がある場合、徘徊は家族や周囲の人も含めて大きな問題になります。昔の記憶を頼りにふらりと街へ出て、どこまでも歩いていってしまったりします。こんなことがしばしば起これば、家族の心配と不安は増すばかりです。

高齢者の徘徊の実際

 認知症が進むにつれ、徘徊の頻度も増していきます。こうなると家族も心配で、ほとんど本人に付きっ切り、何もできなくなってしまいます。徘徊が始まり困ったら、まず、かかりつけ医や専門医に相談しましよう。とにかく一緒に暮らしている人が、まったく気が抜けなくなってしまいますから、これは家族にとっても大きなストレスになります。
 本人にしてみれば「○○に行かなければ」という思いで家を出て、昔の記憶を頼りに歩き始めますが、気がつけば家からはるか遠くまで来てしまい、帰り道もわからなくなるというパターンがくり返されます。
 ときには警察に保護されるような、あちこちで迷惑をかけてしまうことも出てきます。

徘徊は危険でもある

 また、出て行ってしまった時のことを見越して、名前や住所、電話番号など、自宅がわかるものを絶えず持たせておきましょう。その日の服装をしっかりチェックしておく、いつもかぶる帽子の特徴を言えるといったことは家族の人に求めたいところです。
 さらに、あらかじめ近所の人たちや近くの交番に協力を求めておくことをおすすめします。
 徘徊が危険なのは、交通事政にあう、空腹やのどの渇きで倒れてしまう、道路で転倒して骨折するといったおそれがあるからです。
 周囲の人がまめに声がけして、家にいるかどうかを確認しましょう。

-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2013年10月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載