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過呼吸(過換気症候群)

 過呼吸(過換気症候群) は、様々なことが原因となって呼吸回数が増え、血液中の二酸化炭素が不足した状態のときに起こります。過呼吸をともなう病気は数多くあります。たとえば、パニック障害はその代表的な病気の一つです。
 血液中の二酸化炭素が不足した状態のとき脳は、呼吸を制限するように身体に働きかけます。
 こうした身体の状態に対して患者自身は、「呼吸をしたいのだが、呼吸ができない」という感覚に陥ります。そして、自分の意志では、過呼吸の状態を変化させることはできません。これらのことが、死を意識させるほどの恐怖を、過呼吸で患者が感じる原因にもなっています。
 ここで覚えておいて欲しいことは、過呼吸は、10分~30分と比較的短時間で症状が治まることです。このため、過呼吸そのものが命の危険につながるとは考えられていません。
 危険なことは、誤った処置をしてしまうことです。かつては、袋状になったものを利用して呼吸を制限する方法(ペーパーバッグ法)が推奨されたことがありました。しかし、この方法で窒息死したという事例があります。
 過呼吸になったときは、ゆっくりと息を吐くことを意識してください。空気を1回吸ったら、2回吐くように。また、そばに誰かいるときは、できるだけ相手に話しかけるようにしましょう。症状が楽になります。

-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2013年11月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載