健康情報 こんにちわ

 

脱臼を防ぐ介助の方法

介護が必要な高齢者で、特に片マヒのある場合など、垂れ下がった腕の重さだけで脱臼してしまうことがあります。もちろん少しの無理で脱臼が起こることも。また、高齢者の場合は脱臼する前に骨折してしまうことも少なくありません。介助は慎重に!

腕自身の重みで脱臼?

 手のマヒの症状には2通りあります。よくみられる手の指やひじがカチカチに固まってしまった拘縮と、筋肉がゆるんでブラブラしたまま動かないという場合です。
 特に後者の場合、肩関節の脱臼や亜脱臼に注意が必要です。その原因は、(地球の重力による)腕白身の重み。垂れ下がった腕の重さによって、関節が外れてしまうことがあります。
 その予防策として、腕を固定する方法があります。ウエストポーチの上に面フアスナー(マジックテープ)を縫い付け、さらに腕に巻く布にも面ファネナーを付けて、腕を固定します。ポーチの中には小物も入れられ便利です。





介助の際の注意点

 ブラブラした弛緩状態でマヒのある場合は、脱臼しやすいと言えます。そこで、車イスから、あるいは食事の際にブランと垂れ下がった腕、ベッドからずり落ちてはみ出した腕を戻すときは、腕を強く引っばらないよう注意が必要です。ひじの上と下をやさしく持って、腕全体を肩関節に押しつけるようにして腕を動かします。
 また、弛緩したマヒの場合、感覚マヒもともなっている場合が多く、自分で自分の腕がどうなっているのかわからないこともあります。どんな姿勢のときも、お腹の上、ひざの上、テーブルの上、車イスの手すりを利用して、腕を常に視野に入れておくようにしましょう。




-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2014年02月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載