健康情報 こんにちわ

 

話しかけるときに、ちょっとした配慮を

高齢になると、いわゆる「耳が遠くなる」といわれるようになります。耳の聞こえが悪い、つまり「難聴」と呼ばれる状態です。高齢者の難聴の原因はやはり加齢によるものですが、お年寄り一人ひとり、実際の難聴の程度には個人差があります。

高齢者の難聴とトラブル

 加齢による聴力の低下は、加齢性(老人性)難聴と呼ばれ、誰にでも起こりうる現象です。聴力が低下する時期も程度もさまざまですが、普通、高書域から聞こえづらくなります。耳が聞こえづらくなって生じるトラブルには、
・聞き返しが増えることで嫌がられる。
・聞き誤りが誤解を生み、人間関係が悪化する。
・見当違い、つじつまが合わない応答が増えて、病気を疑われる。
・話を最後まで聞かないと勘違いされる。
・いらいらすることで、怒りっぽくなったと周囲に避けられる。
などがあります。

高齢者の気持ちを考えて

 難聴は、高齢者自身が自覚するより先に周囲の人が気づく場合がほとんどです。
 そうしたことから、心理面の影響がいろいろと出ます。周りからうとんじられているという「疎外感」や会話で十分満足できない「孤独感」を感じるようになり、ついには周りに迷惑がられている自分はいないほうがよいと思うようにもなります。
 ただし、単に耳垢が溜まって聞こえが悪くなったということもあります。ですから周囲の人が、「最近、耳の聞こえが悪くなった」と感じたら、ぜひ一度耳鼻咽喉科を受診することをおすすめします。医師と相談のうえ、必要なら補聴器の使用も検討してください。

-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2014年04月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載