健康情報 こんにちわ

 

つらい床ずれを防ぐ

床ずれ(褥瘡)は寝たきりの高齢者にとって、非常につらいものです。とくに蒸し暑い日本の夏は、高齢者が寝返りさえも自由にできない場合、床ずれを発症、あるいは進行させます。対策は、皮膚を清潔に保つことと、入浴やマッサージで血流を良くすることです。

高温多湿の日本の夏

 寝たきりの高齢者にとって、体力を大きく消耗する高温多湿の夏は、とてもつらい季節です。
 夏になると、汗をかくようになり皮膚が蒸れやすくなります。そこで、こまめなおむつ交換や着替え、清拭と入浴が必要です。背中やお尻、腿の裏側など、布団やベッドに密着している部分を中心に、ドライヤーの冷風による乾燥も、さっぱりして床ずれ予防の効果があります。
 こうした高齢者のお世話は、まひなども加わると、介護する人にとってはかなりの負担となります。少しでも快適にしてあげようという思いから一人でがんばりすぎて介護者が体調不良に陥るケースもあります。介護者が高齢のケースでは、とくに注意してください

大勢の手で介護する

 床ずれはその深さによって何段階かに分かれます。自力で寝返りができないために皮膚が圧迫され続け、血流がとどこおり皮膚が赤くなっていて(発赤)赤みがひかなければ、すでに初期の床ずれと考えられます。在宅介護中に床ずれになると、通院や訪問看護での治療になりますが、それなりに時間や費用もかかります。状況によっては完治が難しいケースもあります。
 介護をする人は大変でしょうが、大切なのは細かな心遣いと行き届いた世話によって、「床ずれにさせない」ことです。
 床ずれをつくらないために大切なことの一つに肌の清潔を保つということがあります。それでも左に書いたように、「何でも一人でやる」というのは無理があります。できる限り、多くの人の手を借りて介護をしていくようにしましょう。

-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2014年07月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載