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秋の味覚 アラカルト―梨

 いもくりなんきん……芋・栗・南瓜(かばちや)。これは、江戸時代から使われている、女性の好きな食材を表わす言葉でした。現代の女性には、好きな食材にも変化がみられます。
 くりなしさんま……栗・梨・サンマが、現在では、女性の好きな食材の上位を占めるようになりました。そのなかでも、ご当地キャラのブームとも相まって、最近特に女性に人気を集めているのが「梨」です。

梨はお通じによい

 梨は、弥生時代に栽培が始まったとされる、日本ではたいへんに馴染みの深い果物です。  梨といえば、シャキシャキした食感が魅力の一つですが、この食感は、果肉の細胞が木質化した石細胞から生まれます。この石細胞は胃では消化されず、食物繊維と同じような働きをするため、梨を食べることはお通じを助けてくれます。  また、梨に含まれる甘味成分のソルビトールにも整腸作用があります。梨を食べることは、腸の健康に大いにプラスといえるでしょう。

おいしい梨の選び方

 おいしい梨の選び方でもっとも簡単な方法は、大きくて重い物を選ぶことだそうです。
「大きい梨ほど栄養をたくさん蓄えているから」というのがその根拠になっています。
 さらに梨は、その90%が水分でできています。このため、鮮度の高いものほどおいしくなります。新鮮な物を見つける目安としては、皮に張りがあるかどうかを見てください。また、食べどろの梨は、皮のざらざらした感じが取れて、つるつるした感触になるので、この点も参考になるでしょう。
 おいしい梨を見分けるには、形に注目することも大切です。「梨尻柿頭」という言葉があるように、梨はお尻(下側)のほうに甘味があります。このため、お尻のどっしりとした梨のほうが甘味のある物が多いようです。

-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2014年10月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載