健康情報 こんにちわ

 

便意がある時を逃さない

高齢になると足腰や消化器官の衰えにより、とくに冬の寒いトイレはつい億劫になって、がまんしているうちに便秘になってしまうことがあります。お年寄りにとって便秘は若い人以上につらいもの。「便意があるときを逃さない」ようにしましょう。

自分のペースで自然な排便がベスト

 自立した生活を送れているうちは、自身で排泄のコントロールもでき、トイレもきちんとできますが、多くの高齢者は、加齢にともなう身体の機能低下により、便秘に悩まされることが多くなります。
 お年寄りに限らず、トイレのタイミングは人それそれぞれです。毎朝必ずという人もいれば、だいたい一日おき、しかも夜になるともよおすという人などさまざま。自分なりの便意をもよおすタイミングを知っておけばよいのですが、高齢になるとなかなかそうもいきません。やはり周囲の人が気にかけてあげて、「夕方になるよ。そろそろトイレに行ってみようか?」と『いつもの時間』に促してあげるとよいでしょう。ただし、基本的にもっとも多くの人が便意をもよおすのは朝食後です。

便意をもよおしたらすぐにトイレへ

 排便障害のおもな原因としては、食事量の減少、岨囁力・消化吸収機能の低下、繊維質の不足、そして「いきむ・ふんばる」力の低下です。
 自然な排泄のためには「便意をもよおしたタイミングを逃さない」こと。このタイミングを逃すと便意が抑えられてしまい腸内に便が溜まっているのに「出ない・出せない」という便秘の状態になってしまいます。すると下剤や浣腸などの処置が必要になってきます。ですから要介護の高齢者が便意を伝えてきたら、すぐにトイレやポータブルトイレに誘導することが大切です。
 自然な、かつ定期的な排便は、健康な身体をつくります。また、毎日便が出ないと心配する人もいますが、二、三日に一度でも定期的に出るのなら心配ないでしょう。

-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2014年11月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載