健康情報 こんにちわ

 

女性の命を守るために 乳がん検診

 日本人女性がもっとも多くかかるがんは、乳がんです。
 患者数は40年前の3倍にも上り、報道では「患者数が急増している」という表現が見られます。

乳がん検診の意義

 乳がん検診では、まず問診と医師による視触診が行なわれます。問診ではおもに、生理周期をはじめ月経の状態、妊娠や分娩、授乳の経歴、乳がんになった人がど家族にいるかといった、身体や遺伝に関わる質問が行われます。
 視触診では、乳房の窪みやしこり、リンパの腫れ、乳がんに特徴的な分泌物の漏出をチェックします。
 そして、乳がん検診の鍵となる、マンモグラフィ(X線検査)や超音波検査がおこなわます。
 検査時間自体は、ほとんどの場合、30分もかかりません。

乳がん検診の代表的な検査内容

 乳がん検診では、まず問診と医師による視触診が行なわれます。問診ではおもに、生理周期をはじめ月経の状態、妊娠や分娩、授乳の経歴、乳がんになった人がご家族にいるかといった、身体や遺伝に関わる質問が行われます。
 視触診では、乳房の窪みやしこり、リンパの腫れ、乳がんに特徴的な分泌物の漏出をチェックします。
 そして、乳がん検診の鍵となる、マンモグラフィ(X線検査)や超音波検査がおこなわれます。
 検査時間自体は、ほとんどの場合、30分もかかりません。

マンモグラフィ

 マンモグラフィは、X線を使った検査方法です。
 マンモグラフィによるX線撮影が行われるときは、乳房を挟み込み平たくする方法がとられます。乳房の痛みを心配される方もいますが、この点に関しては個人差があります。乳腺に張りがあるときは痛みを感じやすい傾向があるので、ご自身の生理周期を考慮して検査の受診日を決めるのもよい方法です。
 マンモグラフィでは、乳がんの初期症状である、乳腺にできたがん細胞が壊死して石灰化されたものを撮影することができます。
 乳腺にできたがん細胞は、初期の段階で石灰化するケースがあるので、マンモグラフィによる検査は、乳がんの早期発見に非常に効果が高いといえます。
 ただし一つ注意すべきことは、乳腺におこる石灰化の95%以上は、がんとは無関係に起こる点です。石灰化が見つかったからといって、すぐにがんと確定したわけではありません。必要以上に思い悩むことなく、より精密な検査を受けて、最善の対処を行なっていきましょう。

超音波検査

超音波検査は、人間の耳には聞こえない音波の跳ね返りを利用し、画像化したものです。乳房のしこりを発見するだけでなく、しこりが良性か悪性かの診断にも用いられます。
 超音波検査は、比較的若い女性の乳がん検診に有効とされてます。これは、若い女性の場合、乳房における乳腺の密度が高く、マンモグラフィでは乳がんを発見しにくい傾向があるためです。

乳がん検査が推奨されている女性

 乳がん検診は、40歳以上の女性が、2年に一度、定期的に受診することが推奨されています。
 これは、40歳以上の女性においては、乳がん検診の受診によって死亡率の減少効果が認められることと、乳がんのがん細胞が1cmになるのには15年以上かかるのに対して、すでに1cmになったがんは2年足らずで2cmのがんへと急激に成長することの二点が理由です。
 乳がん検診は、職場の健康診断や地方自治体が主催する健康診断、そして、さまざまな医療機関で実施されています。
 乳がんの検診率が70%を超える欧米では、乳がんによる死亡者の減少が起きています。それに対して、乳がんの死亡者が増加している日本では、乳がん検診の受診率は20%にとどまっています。
 女性の大切な命を守るためにも、40歳を過ぎたら乳がん検診を受診するようにご本人のみならず、ご家族、そして社会全体で取り組んでいくことが大切です。

-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2015年03月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載