健康情報 こんにちわ

 

夏休み特集 ―MERSについて

海外旅行で心配な点はいくつかあります。そのなかでも今年は韓国でも流行をみせ、死亡者もでた「MERS」につし、て関心を持たれている方は多いと思います。
「MERS」とは、どんな病気なのか。どのような点に注意すればよいかをナビします。

MERSとは

   MERSは、「中東呼吸器症候群」というウイルス性の感染症の略語です。この病気は2012年に初めて確認され、当時、中東地域で患者が多く発生したため、こうした病名でよばれるようになりました。
  MERSウイルスに感染しても症状が現れない場合もありますが、感染者が病気を発症したときの症状としては、発熱・せき・息切れといった呼吸器症状、下痢などの消化器症状がおもに現れます。 症状は軽症で済むこともありますが、糖尿病や呼吸器に関する基礎疾患のある人、高齢者のなかには症状が重症化するケースがみられます。また、症状が重症化した場合の死亡者の割合は約40%程度とされ、非常に懸念されるところです。

 

MERSに関する注意点

 MERSでもっとも心配なことは、人から人への感染が確認されている点です。 もともとMERSの感染率は、それほど高くないとされていました。しかし、韓国での感染拡大にはこうした見方を覆
すものでありました。この点に関しては、まだわからない点も多いので、十分な注意が必要です。 現在、通院している方や基礎疾患のある方はMERSに限らず、旅行前にかかりつけ医に相談するようにしてください。
  なお、海外からの帰国時に熱やせきなどの症状がでた場合は、空港内の検疫所に相談するようにしましょう。また、そうした症状が帰国後2週間以内にみられたら、医療機関を直接訪ねるのではなく、事前に最寄りの保健所に連絡して、滞在地域などを告げて指示を仰ぐようにしてください。

-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2015年08月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載