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進歩する白内障手術

 緑内障と並んでよく知られる目の病気「白内障」。目に入ってくる光の焦点を合わせる役割を持つ「水晶体」が、加齢や何らかの理由で濁ってしまってモノが見えづらくなる病気です。
  白内障の治療は、点眼薬による薬物療法と手術療法が取られます。ただ、点眼薬による薬物療法は病気の根治を目的としたものではありません。白内障の根治を目指す場合は、手術療法を行ないます。
  白内障の手術は、その技術が大きく進歩してきました。20年ほど前からは、濁ってしまった水晶体を除去し、そこに「眼内レンズ」を入れる手術法が一般的です。
  近年では、手術における切開部分はより小さくなり、手術中だけでなく、手術後の負担も減らすことができるようになりました。ほとんどの手術は日帰りで行なわれています。
  また、眼内レンズも、1点に焦点を合わせる「単焦点眼内レンズ」だけでなく、健康保険適用外ではありますが、遠近2点に焦点を合わせる「多焦点眼内レンズ」も選択できるようになりました。ちなみに、多焦点眼内レンズだと手術後に老眼鏡を使用することを大幅に減らせます。
  白内障は加齢とともに進行していきます。見え方が以前より悪くなったことで不便を感じている場合は、遠慮なく、眼科医に相談しましょう。

-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2015年10月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載