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膵臓がんの最先端治療

  膵臓がんは治りにくいがんとして知られています。こうした儒臓がんに対して、「陽子線」と「重粒子線(炭素イオン線)」を使用した最先端の放射線治療に注目が集まっています。
  放射線治療に使われる放射線は、光子線(X線・ガンマ線)と粒子線(陽子線・炭素線) の二つに分けられます。光子線は、光の波を利用したもの。粒子線は、炭素や水素の原子核を利用したものです。
  それぞれに特徴があり、がんの種類や病状によって最善の治療法は変わってきます。
  粒子線を使用した治療の長所は、光子線の届きにくい部位にピンポイントで強い放射線を照射することができることです。
  膵臓は胃の後ろ側にあり、また、膵臓がんのほとんどが「膵管」と呼ばれる管にできることから、粒子線を使用した放射線治療が非常に有効であると考えられます。
  さらに粒子線による放射線治療でがん細胞を小さくしたのち、がんの切除手術や抗がん剤治療を組み合わせる治療も大きな成果をあげています。
  現在のところ、肝臓がんに対する粒子線を使用した放射線治療を行なえる医療機関は限られています。また、膵臓がんのすべてにこの治療法が使えるわけではありません。
  とはいえ、こうした治療法があることを知っておくことは、病気に対処していくときに必ず役に立つでしょう。

 

 

-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2015年11月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載