健康情報 こんにちわ

 

徘徊に対処するには

 認知症が進むと必ずと言っていいほど、家族が悩まされるのが排掴です。足腰がしっかりしているほど、遠くまで行ってしまうことになります。心配で目を離すことができませんが、四六時中、注意を払うこともなかなか難しいことです……。

家のなかをうろうろ、何度も外出

  認知症の進んだ高齢者が一日中、家のなかをうろうろ歩き回る場合、その理由はさまざまですが、自分がやりたいことがあって歩いている場合があります。家族など周
囲の人がその理由を見つけてあげましょう。

 「夕食の買い物に行かなくちゃ。でも服がないの!」と言ってタンスを探していることもあれば、「手元にお金がない。銀行に行かなければ」とあわてていることも。

 そんなときはゆっくり話を聞いてあげてください。「今、行かなくでも大丈夫」ならばそれを伝えます。気持ちが落ち着くことで、うろうろしなくなる場合もあります。

 転倒や交通事故の危険がないコースなら、自宅に帰るまでは一緒に歩き、見守るのもよいでしょう。

連絡先のわかるものを身につけさせる

  しかし、そうした排掴が続くうちに、症状が進むと、何も言わずに外出したり夜中に徘徊を始めたりします。そのうち自宅に戻れなくなる場合もあります。ちょっと目
を離した隙に外出して行方不明になったりすると、交通事故も心配になります。
  こうしたことへの対策として、ど近所の人に事情を説明し、見かけた時は連絡してもらえるように協力をお願いしておきましょう。近くの交番などにもあらかじめ協力
を依頼しておくとよいでしょう。
  また、氏名や連絡先のわかるものを必ず身につけさせておくようにします。本人は忘れてしまうこともあります。保護した人がすぐに気づくよう、目立つものを目につ
く場所に着けます。

 

 

-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2015年12月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載