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発酵食品の健康パワー


江戸時代に善かれた『本朝食鑑』という本を紐解くと、味噌には、「消化を良くする」「血の巡りを良くする」「体内の毒を消す」といった効果があることが書かれています。当時は、様々な人の体験に基づく実感から善かれたものと思いますが、現在では、こうした健康効果の多くが科学的な研究によって裏付けられています。
そんな味噌の健康効果は、原料である大豆を「発酵」させることによって生まれます。

発酵食品の多彩な健康効果


  日本の代表的な発酵食品は、味噌の他に、醤油や食酢、漬物、納豆といったところでしょうか。
  醤油には、胃がんを抑制する効果があるという研究結果があります。食酢には、肥満防止効果。漬物には、発がん抑制効果。納豆には、動脈硬化の予防効果といったことがよく知られています。
  世界の発酵食品に目を向けてみると、ヨーグルトの整腸効果や免疫機能の向上、チーズの美容効果、そして、ワインのアンチエイジング効果と、こちらも多様な健康効果が科学的に確認されています。

善玉金を増やすには


  多彩な健康効果を持つ発酵食品ですが、共通した効果としては、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整えてくれることがあげられます。
  ただし、発酵食品で腸内の善玉菌を増やすには、三つの注意点があります。
① 発酵食品を毎日食べる。 善玉菌は、一度にたくさん摂取しても増えません。毎日、少しずつ増やしていく必要があります。
② 様々な発酵食品を食べる。 単一の発酵食品だけを食べ続けても善玉菌は増えないことがわかってきました。様々な発酵食品を食べ、多様な善玉菌を腸内に取り入れることで、腸内環境はよくなります。
③ 食物繊維もー緒に食べる。 善玉菌は、食物繊維をエネルギー源にしています。このため、発酵食品を摂るときには、必ず野菜を一緒に食べるようにしましょう。

 

-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2016年5月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載