健康情報 こんにちわ

 

乳がんと乳がん検診について知ろう

乳がん検診には、問診・視診・触診からマンモグラフィや超音波(エコー)を用いた検診があり、乳がんかどうか、また良性か悪性かを調べます。その確実な診断をするためには、いくつかの検査や診断を組み合わせて行ないます。

 

乳がんとは?

 乳がんは、乳房のなかの母乳を作る組織や、母乳を運ぶ組織にできる悪性の腫瘍のことです。日本人女性の乳がんの発症率は、1980年頃に比べ、3倍以上に増えてます。

 乳房には、「脂肪」と「乳腺」組織があり、乳がんは「乳腺」から発症する悪性腫瘍です。多くの場合、乳管の細胞ががん化して発生します。脂肪からは発生しません。

 

 

●マンモグラフィ―

 マンモグラフィ―とは、乳房のレントゲン検査です。乳房を片方ずつ、縦横両方から挟んでX線撮影をします。画像には乳腺としこりが白く写し出されます。早期のがんはもちろん、しこりになる前の石灰化の状態でも発見することができます。

 ただし、放射線検査なので妊婦さんは受けられません。妊娠の可能性のある人は検診前に伝えましょう。

 

●乳腺エコー検査

 

超音波
 超音波診断装置を使用し、X線は使用しません。また、乳房を圧迫する必要がないため、痛みはありません。

 

MRI
 多くの場合、乳がん検診(マンモグラフィ―検査やエコー検査)において病変があった場合に、乳房MRI検査が実施されます。

 

乳がん検診

 

 乳がんは、40代後半から50代前半の発症率が高い病気とされていましたが、最近では20代、30代の若い人や、閉径後の60代での発症率も高まってきています。

 乳がんの検査方法には大きく分けると、①セルフチェック、②問診、③視・触診、④画像診断(マンモグラフィ―・乳腺エコー検査=超音波・MRI等)、⑤細胞診があり、「乳がん検診」では、これらを組み合わせたものを行ない判断します。

 

①セルフチェックは右のイラストの手順を参考に月1回、チェックしてください。自分で定期的に続けることで、ふだんとは違う乳房の変化に気づくはずです。

 セルフチェックは、生理が終わった後4~5日目が適当です。閉経後の人の場合は、毎月、日を決めて行ないましょう。

②の問診は、最近の体調や病気に関する質問に答えます。

 年齢・月経の状況(生理周期など)・妊娠や分娩、授乳の経歴について・家族に乳がんになったひとがいるかどうか・これまで乳がん検診を受けたことがあるかどうかと、受けたことがあれば判定や診断についてなどの問診があります。

③の視・触診は①を参考にしてください。

④の画像診断については、それぞれの項目を参照してください。

⑤の細胞診とは、診断確定のため、最終的に細胞を検査してがん細胞の有無を調べることです。

 

 

 

 

 

乳がん治療

 

 

 優れた抗がん剤や効果的な薬の開発により、乳がんは早期発見で適切な治療を受ければ、9割以上が治るといわれています。乳がん手術の技術も年々進歩しており、他のがんに比べ有効な治療が多いと言えます。

 定期的に検診を受けて、セルフチェックもきちんと行ないましょう。乳がんの場合も、早期発見が重症化を防ぐポイントです。

 

-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2016年10月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載