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足腰の弱くなった高齢者にとって、トイレは悩みの種。高齢になるほど、行きたくなったときに機敏に対処できなくなっています。そんなとき、部屋のなかに置いて重宝するのがポータブルトイレ。起き上がれば歩かずに、ベッドからの移動だけですみますから、高齢者を寝たきりにしないための有効な手段の一つでもあります。
お年寄りの部屋のベッドの脇などに置けば、深夜一人でしんしんと冷える廊下を弱った足で歩くといった危険を避けることができるポータブルトイレ。
ある程度歩行ができる場合も、夜だけ使用するようにすれば安心ですね。
いろいろなタイプがありますから、利用の仕方(姿勢の保持・立ち座りが、どの程度できるか)によって選ぶことができます。
選ぶポイントは3つ。
1.介護される使用者が使いやすいか?
=使用者の身体機能に即応しているかをチェックする。
2.介護者が扱いやすいか?
=汚物の処理がしやすいか、をチェック。
3.臭い対策は大丈夫か?
=臭い対策がしてある。またはしやすい。
ひじ掛けタイプなら、ひじ掛けで身体を支えながら移乗、補助手すりや壁など周囲の環境も利用しましょう。手すり(ひじ掛け)をしっかりつかんで脱衣します。
前かがみの姿勢になると、腹圧がかかって排泄しやすくなります。拭くとき、強くこすりすぎて皮膚を傷つけてしまわないよう気をつけて。皮膚の細かいしわに汚れが残ると、臭いや疾患の元になります。いつも清潔に保つためにはペットボトルで作った洗浄器やシャワートイレの利用を。
-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2017年2月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載