健康情報 こんにちわ

 

改正道路交通法

ここ数年、75歳以上のドライバーによる重大な事故の報道をよく見るようになりました。事故原因を詳しく調べると、ドライバーが高齢であるというだけでなく、認知症の疑いがあるケースが多くあります。
こうした事態を受けて今年3月、「改正道路交通法」が施行されました。
自動車の運転手は生活の利便性だけでなく、趣味や生きがいとなっている人もいます。とはいえ、重大事故を起こす危険だけは、なんとしても避けなければなりません。

 

医師の診断が必要

 現在、認知症の疑いのある75歳以上のドライバーは、全国で65000人にのぼると言われます。
  これまで75歳以上のドライバーは、免許更新時の認知機能検査で認知症が疑わしいと判定されても、違反があった場合を除き、原則として免許を更新することができました。
  新しい法律では、認知機能検査で認知症が疑わしいと判定された人には、医師の診断が義務付けられ、認知症であると診断された場合は、免許の取り消しか停止となります。

認知症が疑われる運転の仕方

 認知症が疑われるドライバーには、運転時にいくつかの特徴が見られます。
 まず、センターラインをはみ出して運転することが多いという場合。アルツハイマー型の認知症によって、事物の位置関係がうまく掴めなくなり、こうしたことが起こります。
 また、いままでは慎重で安全な運転ができたのに、信号無視をはじめ、交通ルールを守らなくなったという場合。これは、脳の前頭葉や側頭葉が障害されるタイプの認知症が疑われます。
 ドライバーの運転の仕方の変化には、重大なサインが現われていることがあります。運転者本人だけでなく、車に同乗する方もこの点に注意を向けるように

してください。

 

-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2017年5月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載