広報誌 南東北

 

大豆イソフラボン

更年期障害の予防・改善に効め 新陳代謝高め保湿力もアップ

 女性に嬉しい栄養素といわれる大豆イソフラボン。女性ホルモン「エストロゲン(卵胞ホルモン)」に似た化学構造と働きをし、女性の美しさや若々しさを手助けすることが分かり注目されています。元々は大豆が生長すると芽になる胚軸部分に多く含まれる抗酸化物質の一種で細胞にダメージを与える活性酸素の働きを抑える優れものです。
 加齢とともにエストロゲンの分泌量が減ると更年期や閉経を迎え、身体と心の不快な症状の「更年期障害」になることがあります。エストロゲンは①肌の新陳代謝促進②髪のツヤ、ハリ保持③卵巣内の細胞を成熟させ卵子を育て排卵に備える④子宮内膜を厚くし受精卵の着床を準備⑤乳房や性器、皮下脂肪を発育させ丸みのある女性らしい体を作る⑥コレステロールの増加を抑え動脈硬化を防ぐ⑦骨を丈夫にする⑧周期的に生理を起す⑨自律神経を安定⑩膣や膀胱の伸縮性、自浄作用を高める―などの働きがあります。
 大豆イソフラボンは大豆や納豆、豆腐、油揚げ、きなこ、味噌など大豆製品などに多く含まれます。多く摂っている人は更年期障害に見られるほてり、のぼせなどホットフラッシュが現れにくく更年期障害の予防・改善に効果があるといわれます。また肌の弾力を保つコラーゲンを増やしハリを保つほか新陳代謝を高め保湿力をアップ。乳がんや子宮がんなどの発生率は大豆製品を多く摂る日本や中国の方が欧米より低い。牛乳や小魚などカルシウムを多く含む食品と大豆イソフラボンを含む食品を組み合わせて摂ると骨粗しょう症の予防になります。生活習慣病予防のほかエストロゲン投与でアルツハイマー病の進行を遅らせた症例も報告されており大豆イソフラボンは「やる気」を起す働きもあると考えられます。
 イソフラボンは大豆のほかにハーブのレッドクローバー、マメ科のプエラリア・ミリフィカと同様な働きを持つザクロや亜麻の種子、ライ麦などがあり、最近はサプリメントの成分としても活用されています。摂取量は1日40~50㎎が理想。多めに摂取しても体外に排出されますが、摂り過ぎはよくありません。

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