広報誌 南東北

 

南東北新生病院が新築オープン 3・11復興の象徴として再出発

200人集い落成記念式典 回復期リハビリに期待大

 一昨年の東日本大震災で大被害を受け郡山市八山田の仮設病棟で診療を続けていた南東北グループの「南東北新生病院」の新棟が完成し、7月1日に正式オープンしました。開院に先立ち6月30日①午前11時半から同病院で新築落成記念式典が開かれ、約200人の関係者が新たな門出を祝い合いました。
 同病院の前身は同市細沼にあった旧保科病院。3・11で病棟が全壊し診療継続と自力再建が困難となりました。満性疾患を受け入れる中規模病院の窮状を憂えた南東北グループが医師や看護師ら全職員を含め全面的な再建支援を提案、同年7月に医療法人社団新生会(渡邉一夫理事長)を設立。仮設病棟は2年の期限付き特例のため昨年6月から総工費16億円を掛け熊谷組東北支店請負で建設中でした。
 式典に先立ち1階ホールで神事の後、渡邉理事長はじめ寺西寧総合南東北病院長ら関係者10人がテープカット。続いて4階リハビリルームで記念式典が行われ、渡邉理事長が「156床の療養施設がなくなるのは忍びなかった。新生病院は3・11復興の象徴。皆さんに魂、技術力、力を入れてほしい」とあいさつしました。また松本秀一院長が「病院は新しく生まれ変わります。回復期リハビリに力を入れ、明るい笑い声が絶えない病棟にしたい」と決意を述べました。
 このあと増子輝彦参議院経済産業常任委員長が「様々な方々のご苦労で出来た日本再生のシンボルだ。地域が良くなることが日本を良くする」と前途を祝福。品川萬里郡山市長が「市民の安心、安全が守られて心強い」、菊池辰夫郡山医師会長が「旧保科病院が無くなっていれば今の郡山はない。引き継いで頂き改めて感謝したい」と御礼とお祝いの言葉を述べました。
 工事請負の大田弘熊谷組会長に感謝状が贈られた後、森川英治福島銀行社長の音頭で乾杯し新病院の完成と地域医療の進展を目指す同病院の再出発を祝福しました。
 新病院は松林や桜の木をそのまま残した1万500㎡の敷地に建てられた鉄筋コンクリート造り4階建て(延べ床面積約7600㎡)。診療科は内科、循環器内科、消化器内科、脳神経外科、外科、整形外科、神経内科、呼吸器内科、リハビリテーション科の9科。病床数は従来と同じ156床。1階は診察室や超音波など検査室と事務室。2階は一般病棟(55床)、3階は機能回復訓練室などを備えた療養病棟(50床)、4階は従来の介護に代わり言語療法室もある回復期リハビリテーション病棟(51床)。仮設病棟は秋までに解体し約80台収容の駐車場になります。


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