広報誌 南東北

 

エピペン

 エピペンとは、食物アレルギーや蜂刺されなどでアナフィラキシーショックが現れたとき医師の治療を受けるまでの間、症状の進行を一時的に防ぐ補助的治療剤(アドレナリン自己注射薬)です。
 アナフィラキシーとは全身性の急性アレルギー反応のことで原因は①アレルギーがある食品を食べる②蜂などの虫刺され③注射などにより薬物を体内に取り込む④飲料水の中の異物を飲み込む―など。アレルゲン(抗原)に接触して数秒から10分程度で症状が現れます。2回目に強い反応が起こるのが特徴です。
 症状はまぶたや口のむくみ、口・両手足のしびれ、喉詰まり、皮膚紅潮・じんましん、めまい、腹痛・下痢・尿意・便意、血圧低下・意識障害、呼吸困難、気道狭窄による窒息、不整脈による心停止など。症状から1~2時間後に死に至ることもあり速やかな医師の診察、治療が必要です。治療法は気道の確保と酸素吸入が重要。代表的な薬は通称「エピペン」のエピネフリンと抗アレルギー剤の抗ヒスタミン薬。エピネフリンはアドレナリンのことで注射すると心拍数増、血圧や血糖値を上げる効果があります。
 日本では2003年に認可され、2006年から食物アレルギーにも使用が認められました。服の上から太ももに強く当てると注射針が出てエピネフリンを注射できます。本人と親以外は注射器の使用は禁止でしたが、2008年から第3者の使用が認められました。AED(自動体外式除細動器)と並び公共の場での機器整備を望む声が高まっています。

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