広報誌 南東北

 

単関節と多関節

単関節トレは初心者向き アスリートには多関節トレ

 今月は単関節と多関節トレーニングの話です。トレーニングにはその動作に関与する関節が一つの単関節、複数ある多関節のトレーニングがあります。単関節トレーニングは身体を部位ごとに分離して行うため目的とする筋肉をしっかりと意識することで効率的に鍛えることができます。フィットネスクラブのマシーントレーニングを思い浮かべてもらえば分かりやすいと思います。
 例えば椅子に腰かけてひざを曲げ伸ばしする場合、動作に関与するのは膝関節のみで目標となる筋肉は大腿四頭筋となります。他方、多関節トレーニングは複数の関節を動かすため一度に複数の関節を鍛えられます。更に筋肉間の連携を高める効果も期待できます。スクワットや腕立て伏せなどがこれにあたります。
 単関節トレーニングは単一の筋肉に対して強い目的意識を持ち、独立性の高いトレーニングをする場合に向いています。リハビリの初期などで弱化した特定の筋肉のみを鍛えたり、美容的な目的で単一部位をシェイプするような場合です。またトレーニング動作が安定するので初心者のトレーニングにも向いています。
 これに対し多関節トレーニングは、いわば「動作磨き」のトレーニングとなりますので単関節トレーニングで鍛えた各筋肉をどのように機能的な動作に結びつけるかが重要な目的となります。このような特性からアスリートに必須ですし、リハビリにおいては筋肉の協調性を高め動作を改善する目的でリハビリ後期に用いられるべきです。それぞれのトレーニングは、その特徴を理解したうえで適切に使い分けましょう。

(エルフィット チーフトレーナー 仲田貴之 郡山市八山田3―8―3 ☎024―991―1045)

トップページへ戻る