広報誌 南東北

 

日焼け止め薬

紫外線の季節上手に使ってこまめに塗るのが効果的

 外で過ごす時間が気持ち良い季節になりましたが、日差しも強く紫外線の影響が気になる季節でもあります。目には見えませんが、季節・天候・時刻やオゾン量によって地表に届く紫外線量は変化します。1日のうちでは正午ごろ、季節では5月~8月に最も量が多くなります。紫外線は波長の違いでA・B・C波の3種類に分類され、波長の短いC波はオゾン層などで吸収され、地表へは届きません。A波はオゾン層・雲や窓ガラスを通過しやすく肌の奥まで到達し、肌が黒くなる日焼け・シミやしわの発生に、B波はエネルギーが強く赤くなる日焼けやシミの原因となることが分かっています。
 この紫外線から皮膚を守るには直射日光を避けるとともに『日焼け止め』の効果的な利用をお勧めします。日焼け止め商品に記載の『PA』『SPF』が重要なキーワード。PAはA波に対する防止効果を+の数により4段階(数が多いほど防止効果が高くなります)で表しています。SPFはB波に対する防止効果を表し、皮膚に赤い斑点ができるまでの時間を何倍に長くできるかというものです。いずれも数が上がるほど効果は高くなります。しかし①PAやSPFが高いものは紫外線防止成分による皮膚への負担も大きくなる②本来の使用量で皮膚に塗ると白く残るため少なめに使用する③汗などで落ちてしまう―などから買い物などの日常生活レベルであればPA・SPFが低めの物をこまめ(約2時間おき)に塗りなおすのが効果的です。また白くなりにくいという優れた特徴を持った成分の商品もありますが、まれにかぶれる方がいます。皮膚の敏感な方は『吸収剤フリー』『ノンケミカルサンスクリーン』といった表示のものをお選びください。

(薬剤科 海老沼 加小里)

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