広報誌 南東北

 

郡山への開学ならず 今後は復興、医師不足解消に尽力

残念、南東北G「国際復興大学」


会見する渡邉理事長と滝田会長(右)
 東日本大震災からの復興支援策として東北に1校認める医学部新設構想で文部科学省の構想審査会は8月28日、東北薬科大(仙台市)の「東北医科薬科大学」を正式に選びました。総合南東北病院などを運営する一般財団脳神経疾患研究所が申請した「国際復興記念大学」は選定から外れ、県内2番目の医学部開校は実現しませんでした。同研究所の渡邉一夫理事長は「力が至らず残念だが、選定結果を厳粛に受け止める。今後は一医療機関として原発事故からの復興、東北の医師不足解消に努める」と述べました。
 医学部の新設は昨年11月、文科省が新設方針を決め今年5月の締め切りまでに脳神経疾患研究所、宮城県など3団体が学部新設を申請しました。同省は構想審査会を設け6月から5回にわたり書類を審査、3団体と関係自治体から意見聴取して選定を検討してきました。審査会の遠藤久夫座長(学習院経済学部長)は28日の審査会終了後に記者会見、脳神経疾患研究所の医学部新設構想について、原発事故からの再生を前面に掲げていることを評価しながらも「県や福医大との連携が構築されておらず卒業後の地域定着策も十分でない。財務的に確実性がない」などと指摘しました。
 選定から外れたことについて郡山市はじめ22万5452人の署名を集め文科省に提出した「福島県への医科大学誘致を推進する会」(滝田三良会長)関係者は落胆を隠しきれない表情。原発事故による放射線への不安など本県の現状、県民の熱い思いが審査員には届きませんでした



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