広報誌 南東北

 

ドライマウス

 新聞やテレビなどでよく耳にするようになったのが「ドライマウス」。医学用語では口腔乾燥症と呼び、唾液量が減り、口の中が渇いて様々な不快症状を引き起こす現代病で神経質な時や疲れている時、ストレスがある時などになりやすく更年期の女性に多くみられます。潜在患者は約800万人といわれます。
 原因として老化やストレス、筋力の低下などのほか糖尿病、放射線障害、脳血管障害、更年期障害、薬の副作用、シェーグレーン症候群などがあるが、一番多いのが薬の副作用です。ドライマウスになると口の中が乾燥し味や食べ物を噛んだり、呑み込んだり、話をすることが困難になってきます。特に高齢者は食べ物をスムーズに飲み込めず気道に誤って食べ物が入り誤嚥性肺炎を起こして亡くなる例もあります。「たかが口の乾燥」などと言っていられません。
唾液は口腔内の耳下腺、顎下腺、舌下腺から分泌される透明な物質でアルカリ性。唾液は口の中の食べカスを洗い流し、細菌の繁殖を予防します。あごや舌の筋肉をしっかり動かすと分泌を促進、使わないとだんだん唾液が減り免疫力が低下、カゼなどの感染症にかかりやすくなります。
 口の中を清潔に保ち、唾液分泌を減らす作用のある薬を飲んでいないか、ストレスは溜めてないか、生活習慣を見直すことも大切。単に口の中の病気ではなく、疾患のサインと捉えてしっかりと歯科医の検査や治療を受けましょう。

トップページへ戻る