広報誌 南東北

 

ミドルエイジとウェイトトレーニング

有酸素一辺倒から筋トレへ 減量、健康増進に効果


 今月は中高年のウェイトトレーニングの話です。2011年6月のEuropean Journal of Applied Physiologyに掲載された研究によると、平均年齢25・6歳の若年層と51・5歳の中高年層の二グループに分けたサイクリストに3週間、ハードなウェイトトレーニングを実施したところ実験開始直後は若年層が強くサイクリング効率でも勝っていましたが、最終的には中高年層に13・8%の効率アップがみられ、二つのグループ間に差異は生じませんでした。
 通常、筋の委縮は30~40代から始まり、年に1~2%退化していくと言われますが、この実験結果では、トレーニングによって中高年層にも筋委縮を改善する余地が十分あることを示しています。
さらに最近の研究でウェイトトレーニングによって筋肉がイリシンというホルモンを分泌、このホルモンが中性脂肪を蓄える白色脂肪細胞を、エネルギーを浪費する褐色脂肪細胞に変化させる働きがあることが分かりました。エネルギーを溜め込むだけだと思われていた脂肪が、エネルギーを消費するようになることから太りにくく減量にも結び付きます。
 このようなことから中高年のフィットネスは、有酸素一辺倒からウェイトトレーニングを取り入れることによりさらに効率的に健康増進に寄与すると考えられます。まずはご自分の体重を利用した軽度のトレーニングから始めてみましょう。きっと何かが変わるはずです。

(エルフィット チーフトレーナー 仲田貴之 郡山市八山田3‐8‐3☎024‐991‐1045)

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