エボラ出血熱の「エボラ」は西アフリカの「エボラ川」の近くで最初の患者が確認されたことから命名されました。エボラウイルスは５種類発見されており、現在流行しているのは、そのうちの「ザイール・エボラウイルス」です。
　エボラウイルスに感染すると２日～３週間の潜伏期間があり、その後発熱や頭痛、筋肉痛、嘔吐、下痢、出血といった症状が起こります。エボラ出血熱では病名にあるように出血状態が注目されましたが、必ずしも出血が起こるわけではありません。
　エボラウイルスは人から人へ感染します。しかし、ここで重要なことは、エボラウイルスの人から人への感染は、簡単には起こらないという事実です。感染者の血液や体液、排泄物、嘔吐物の扱いを正しく行うことで、二次・三次感染を防ぐことができます。
　２００９年に世界的なパンデミック（流行）となり、一時はフェーズ６という危機的な状態にあった新型インフルエンザに対して日本は非常に効果的な対処を行ったと世界では高く評価されています。
現在のところエボラ出血熱は流行が特定の地域に限定された「エピデミック」の状態にあります。エボラ出血熱に関しては世界規模で非常に多くのニュースが報道されていますが、正しい報道に基づいて判断・行動していくことが大切です。