広報誌 南東北

 

風疹(ふうしん)

妊娠初期の女性は要注意 妊婦守るため周囲の人は予防接種も

 体調を崩しがちな4月から5月にかけて流行るのが「風疹(ふうしん)」です。平成25年には累計1万4357例の報告があり、全数報告疾患となった平成20年以降で最多となりました。その報告によると首都圏や近畿地方が多く、患者の7割以上は男性。20~40代が約8割を占めました。
 平成24年度の国調査では、20~40代の男性の16%(20代 10%、30代 21%、40代 16%)が風疹への抗体を持っていませんでした。また20~40代の女性の4%も風疹への抗体を持っておらず、10%では感染予防には不十分な低い抗体価でした。
 抗体を持たない、または低い抗体価の妊娠中の女性が風疹にかかると、赤ちゃんに難聴や心疾患、白内障や緑内障などの障害(先天性風しん症候群)が起こる可能性があります。流行の影響で平成24年10月から26年2月23日までに、42人の先天性風疹症候群の患者が報告されました。  妊娠中の女性は予防接種が受けられないため抗体を持たない、または低い抗体価の妊婦の方は可能な限り人混みを避け、不要不急の外出を控えるよう促されています。また妊婦を守る観点から特に①妊婦の夫、子ども及びその他の同居家族など妊婦の周囲の方②10代後半から40代の女性(特に妊娠希望者、妊娠する可能性の高い方)③産褥早期の女性のうち抗体価が十分であると確認できた方以外の方は任意での予防接種を受けることをご検討ください。抗体価は血液検査で分かります。
 風疹の定期予防接種対象は1歳児及び小学校入学前1年間の幼児で、郡山市では無料(対象年齢外は有料)で受けられます。

(参考:厚生労働省HP 薬剤科 海老沼加小里)

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