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昼夜通して高温が続いていますが、水分補給は十分ですか。夏はたくさん汗をかき体の水分が不足気味になります。私たちの体は体重の約2%の水分を失うだけで軽い脱水状態になり口の渇きを感じます。
脱水が進むと筋肉のけいれんや吐き気、頭痛などの症状が起きてきます。脱水状態になると血の流れが悪くなりやすく夏は脳梗塞が一番起こりやすいといわれます。
特に夜間は血圧が下がりやすく、血の流れが悪くなり夏の夜は脳梗塞が発症しやすくなります。さらに酒は尿の量を増やし脱水の原因となり脳梗塞のリスクを高めます。
薬も脱水症の引き金となります。代表的なのが利尿薬。体内の余分な水分を尿として排泄させるため汗をかきやすい環境では脱水症状が起こりやすくなります。またSGLT2阻害薬という糖尿病の薬も要注意です。
尿に余分な糖分を大量に出させることで血液中の糖分を減らすが、体の水分も一緒に排泄させるため脱水になりやすいのです。
脱水を予防するにはこまめな水分補給が重要です。特に高齢者は、体の水分量が少ないうえに喉の渇きを感じにくくなっているので、知らないうちに脱水がひどくなっていることがあります。
定期的に水分を補給、就寝前にはコップ1杯の水を飲むように心がけましょう。たくさん汗をかいた後は、スポーツドリンクや経口補水液といった電解質を含んだ飲料水を積極的に利用してください。
暑いときのビールはおいしいですが、酒は水分補給には不向きです。適切に水分補給を行って暑い夏を乗り切りましょう。
(参考:国立循環器病研究センターHP、かくれ脱水ジャーナルHP 薬剤科 三浦幸太)