広報誌 南東北

 

インフルエンザと「湿度」

暖房は湿度下げウイルス活動格好の場 乾燥状態時にはぜひ加湿器も

 秋の深まりとともに早くもインフルエンザが流行し始め学級閉鎖の学校も出ています。予防接種も10月初めから多くの医療機関で始まりましたが、早くも品薄が報じられており、いつもより早めに対応した方がよさそうです。
 インフルエンザは「季節性」の名前が付けられているようにわが国では毎年、12月~3月に流行します。理由はいくつかありますが、注目されるのは「湿度」との関係です。
 インフルエンザウイルスは、気温との兼ね合いもありますが、湿度50%以上の環境下では、ほとんど1日足らずで死滅します。しかし湿度が20%以下だと非常に高い確立で生き延びます。 日本の場合は、1か月の平均湿度が地域によっては50%を下回る所もありますが、20%以下という地域はありません。
 そこで問題になるのが「暖房」です。暖房はエアコンやストーブといった器具に関係なく、湿度を下げる働きをします。この時期、暖房を使用した室内は、私たちが思っているよりも乾燥しています。 実際に暖房を使用することによって室内の湿度が20%近くまで下がっているケースも見られます。このことがインフルエンザウイルスにとっては活動しやすい環境を生み出しているといえます。
 インフルエンザは基本的には人から人へ感染します。マスクをして、手洗いとうがいをこまめに行い、人混みを避けるなど自衛に心がけることが重要。65歳以上の高齢者や妊娠中の人、 心臓や肺に疾患のある方、糖尿病の人など〝ハイリスク群〟の方は特に注意が必要です。それと同時にこれからの時期、暖房を使用する時は、湿度にも注意を払うようにしてください。 室内が乾燥状態にある場合は、加湿器を使用するようにしましょう。特に寝ている間も暖房器具を使用する家庭では、就寝中の湿度に要注意です。


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