広報誌 南東北

 

冷え性と漢方薬

体に合った漢方薬を バランスの取れた食事も大切

 体が冷えやすい体質の「冷え性」は、手足が冷えて眠れない、冷えてお腹をこわすなど「冷え症」の症状が起こります。 冷え性の原因は夜更かしや朝食抜きなど生活習慣の乱れや過剰冷房、冷たい飲食物の摂り過ぎ、ストレスなど。これらは自律神経の乱れを引き起こし、体の体温調節機能を低下させ熱をうまく作れずに体が冷えます。 それが進むと酵素や免疫細胞の働きが悪くなり、基礎代謝や免疫力が低下します。冷えは万病の元で様々な病気を引き起こしたり、病気の症状がより強く現れたりする原因にもなります。
 東洋医学では漢方薬で「冷え」の体質を改善すれば様々な症状を改善できると考えられます。「冷え」の症状が、エネルギー不足、血のめぐりが悪い、その両方―など体質や症状などを考慮してその人にあった漢方薬が決まります。
 例えば「当帰芍薬散」「加味逍遥散」「桂枝茯苓丸」は女性の生理不順や更年期障害などに使われますが、血のめぐりなどを良くするため冷え性にも用いられます。 「補中益気湯」や「人参養栄湯」は体力が低下、胃腸機能が弱っている人に適しています。胃腸機能を整えることでエネルギーが作られ、体が温かくなると考えられます。 漢方薬は副作用が少ないといわれますが、体に合わない場合は体調を崩してしまう可能性もあるため医師や薬剤師にご相談ください。
 体質改善には時間がかかります。自律神経を乱すような生活を改善、バランスの取れた食事を摂ることが大切です。

(参考:漢方スクエア、漢方ビュー、ツムラHP、クラシエHP 薬剤科 三浦 幸太)

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