広報誌 南東北

 

キレーション

 疲れやすい、不眠、肌荒れ、痩せにくい、情緒不安定―といったように、何となく身体の調子が優れない日々が続いている場合は、身体の中に水銀や鉛、ヒ素、カドミウムなどの有害重金属が溜まっているせいかもしれません。環境汚染とともに暮らしている私たちの身体の中には、知らず知らずのうちに有害金属が溜まりやすくなっています。
 これら身体に蓄積している有害金属を体外に排出させることを「デトックス」といい、キレーションはその1つです。
 有害金属を捕まえて体外に排出させる働きのある薬剤のキレート剤を点滴や経口剤として投与し、有害金属や活性酸素、動脈壁に溜まったカルシウムなどを尿と一緒に体外に排出する治療法です。
 キレーションは、炭鉱労働者の鉛中毒者を治療するために米国で始まりました。鉛中毒の症状が軽快しただけでなく、高血圧や糖尿病、動脈硬化なども改善したことから研究が進み、米国全土で年間80万件ものキレーション治療が行われ、アンチエイジングにも応用されるようになりました。ちなみに米国では、加齢黄斑変性症、狭心症、高血圧症、心筋梗塞の治療にもキレーションが用いられています。
 原則として身体に蓄積された有害金属が、異常に高値の場合のみ、キレーションが行われています。またキレーションは自由診療(保険外診療)となっています。

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