広報誌 南東北

 

暑さをやわらげる快適寝具の見直し

快眠誘う布団の中は夏も33度が最適 吸湿・通気・放熱性高い素材がベスト

 夜間の最低気温が25℃より下がらない日を熱帯夜といいます。 ヒートアイランドとなる東京を例にとると、40年前は年間15日前後だった熱帯夜が、現在でも40日を超える状態になっています。 昨年福島でも熱帯夜が7日ありましたが、こうした熱帯夜の増加傾向は全国で見られる現象です。 寝苦しい夜を少しでも快適にするために、夏の寝具を見直してみましょう。
 心地よい睡眠を得るためには、布団の中の温度は33℃が最適とされています。意外なことに、これは夏でも同じです。 では、夏の寝苦しさの原因は何かというと、それは「湿気」が関係しています。
 人間は寝ている間も体温調整のためコップ1杯分、約200mlの汗をかくといわれています。 そして汗が蒸発する時、水蒸気となって布団に湿気をもたらします。 このとき吸湿性(湿気を吸う性能)が低い布団だと布団の中は湿度が高くなり、肌に張り付くような不快感が生じ 非常に寝苦しい状態になるほか雑菌の繁殖を招き、臭いや衛生面での不安が生じます。 それだけに布団を痛めないよう陰干ししたり、短時間の天日干しを頻繁に行う必要があります。
 夏の寝具は、吸湿性と通気性・放熱性の高い素材のものが最適です。 天然素材の中で代表的なものは麻です。布団そのものではなくても、シーツや枕カバーに麻を使用したものでも良いでしょう。
 科学的な新素材を使用して従来の布団とは違う構造を持った新しいタイプの布団も数多く開発されています。 こうした商品を夏の布団として選ぶ時は、布団の質感だけでなく、吸湿性と通気性にも注目してください。寝苦しさの改善に繋がるはずです。 
 現代の寝具では「低反発」を強調したマットレスや枕が人気を集めています。 こうした商品には、寝ている時の姿勢を安定させるというメリットがある一方、寝返りしにくいというデメリットもあります。
寝返りは、身体と布団の間の熱や湿気を逃す役割も果たしています。 夏場は低反発な寝具が快眠を妨げる要因になることもあるので、この点には十分注意してください。


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