広報誌 南東北

 

ヘッドフォン難聴

 デジタル機器や音楽配信の発展により、いつでもどこでも高音質な音楽が手軽に聴けるようになりました。 通勤電車の中で好みの音楽を聴くだけでなく、ゲームアプリ使用時もヘッドフォンで音を聴いている方も多いと思います。 こうした社会を反映して最近、ヘッドフォンによる騒音性難聴、いわゆる「へッドフォン難聴」の患者が増えています。
 ヘッドフォン難聴は、よくロックコンサートの後などに一時的に耳がジーンとして聞こえが悪くなることがありますが、それが治らなくなった状態です。耳は外耳、中耳、内耳からなり、聴覚を司るのが内耳の蝸牛です。ヘッドフォン難聴は、耳の奥の有毛細胞が傷ついて発症します。大きな音、長時間、周波数が高い音などが原因です。障害を受けた有毛細胞は、今のところ治療する方法がありません。一度ヘッドフォン難聴になると聴力は元に戻りません。予防で防ぐしかないのです。
 携帯用音楽プレーヤーを使う時、音量を最大にしていると100デシベルを超える音を聴き続けている可能性があります。100デシベルの音を聴いても安全と考えられる時間はわずか4分です。ヘッドフォン難聴になる危険なレベルで音楽を聴かないようにするには、デジタル機器の音量を最大量から60%程度に押さえるようにしてください。そして音量だけでなく、長時間にわたるヘッドフォンの使用にも気をつけましょう。1日1時間がヘッドフォン使用安全の目安です。

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