広報誌 南東北

 

クインケ浮腫

 唇やまぶた、頬にピリピリとした痒みを感じ突然、大きく腫れ上がったが、それも数時間したら消えてしまった―。稀ですが、こんな経験はありませんか。もしかするとクインケ浮腫、血管性浮腫という病気かもしれません。20世紀初めドイツで、この病気を報告したクインケ内科医の名から病名が付けられました。
 クインケ浮腫は蕁麻疹(じんましん)の一種で局所的な血管性の浮腫(むくみ)。症状は、体内(内臓や器官)も含めて身体のどこにでも発症する可能性があります。特に瞼や口唇など顔に現れるのが多く舌や手足、陰部が腫れることもあります。腫れは数時間~数日で消えますが、再発頻度は月に何度もだったり、数年に1度という例もあります。
 クインケ浮腫の原因には、遺伝性と後天性の2つに大きく分けられます。後天性では薬物、毒液、食物、または抽出したアレルゲンの暴露により引き起こされるとされます。このためストレスやアレルギー対策が再発防止の鍵となります。再発が度々繰り返されるようなら原因となっているストレスやアレルギーを取り除く必要があります。かかりつけの医師に相談しましょう。
 またクインケ浮腫の症状は、数時間から数日で消えますが、鼻から喉にかけて腫れが起こると呼吸困難に陥る危険性が否定できません。こうした場合は、すぐに医療機関を受診してください。

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