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カキ(柿)の学名は「ディオスプロス・カキ」といいます。
ギリシャ語でディオスは「神からの」、プロスは「贈り物」という意味です。
中国揚子江沿岸が原産地といわれ、日本への伝来も相当古いと考えられます。
今日では、欧州や南アメリカでも「KAKI」として青果店の店頭に並ぶほど日本を代表する果物の一つとなっています。
【成分・栄養】
主成分は糖質でブドウ糖、果糖、ショ糖を多く含んでいます。
カキの橙色は植物色素の一種βカロテンによるものです。
成分の特徴としてはビタミンCの含有量が多いことが挙げられます。
ビタミンCのイメージとしては酸っぱいレモンやイチゴですが、それに負けないくらい豊富に含まれています。
カキ100g当りのビタミンC含有量は70mgで大きなカキ1個(約150g)だと105mg摂取でき、1日のビタミン所要量(100mg)が十分まかなえます。
ビタミンCには免疫力を強化し、風邪などのウイルスを予防する働きもあります。
また甘ガキにも含まれる渋みの成分、シブオールとアルコールデヒドロゲナーゼという酵素は、アルコールを分解する働きを持っているので、二日酔いにも効果があります。
【干し柿について】
干し柿の甘味は生ガキの4倍。
ビタミンCは失われるものの、ビタミンAの含有量は生カキで230IUのものが、干し柿では800IUと3倍以上にもなります。
干し柿にふいた白い粉・柿霜(しそう)は、果糖とブドウ糖が表面に出て結晶化したものです。
柿霜は砂糖がなかった時代、大変貴重な甘味料だったといわれています。
(参考:果物ナビ Ekenko.co.jp 栄養管理科)