広報誌 南東北

 

堪能しましょう「冬の味覚」

寒い時期にぴったり「鍋料理」旬の根菜類、タンパク質豊富な魚介類

 師走といえば「忘年会」シーズン。 忘年会の「忘年」には、その1年にあった苦労を忘れるという意味のほか後漢書の禰衡(でいこう)の伝記にあるように「長幼の序を忘れる、年齢を忘れる」、つまり「年の違いによる上下関係を忘れて、皆で楽しむ」という意味もあるそうです。
 忘年会のみならず、この時期に各家庭の食卓を華やかにしてくれるのが、鍋です。そして冬には鍋料理にぴったりの食材が旬を迎えます。
 寒い時期に必要な栄養素は、身体に抵抗力をつける「ビタミンC」や、縮こまる血管の中の血液循環を良くする「ビタミンE」、冷えに負けない柔軟な筋肉をつくる「タンパク質」です。 冬に旬を迎える大根、ゴボウ、ショウガ、ニンジンといった根菜類には、ビタミンCやビタミンEが豊富に含まれています。
 そして冬の味覚で忘れてならないのは、魚介類です。脂肪分が少なく、タンパク質が豊富なアンコウやカレイ、ブリ、カキ、カニ…。食材によっては、この時期にしか食べられないものもあります。
 鍋ものを作る時に困るのが「アク」の存在です。野菜には、昆虫から身を守るためにある種の毒素(苦味や渋み)が含まれています。野菜を煮ると、こうした苦味が、アクとなって浮かんできます。
 また肉や魚介を鍋に入れた場合は、そうした素材の脂や血液もアクに含まれています。アクは、人間の身体には害が無いとされているので、あまり神経質に取り除く必要はありません。
 とはいえアクが残っていると鍋料理の味は、雑味の混ざったものとなります。美味しく鍋を食べるには、ある程度は取り除いた方が良いようです。アクは、沸騰した鍋汁に具材を入れて、もうひと煮立ち後、弱火にすると出てきます。 この時にまとめて取ってしまうのが、上手いアク取りのコツです。


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