広報誌 南東北

 

薬の正しい服用

正しいタイミング・量・方法 指示通りに正しい服用を

 なぜ薬は決められた通りに飲まないといけないのでしょうか。薬は口から入り胃や小腸で溶けて体内に吸収され、血液を通って体をめぐり、血液中の薬の濃度がある一定の範囲にある時、効果が出ます。 その後は、肝臓で代謝され(体外に排出されやすいように変化する)、腎臓や腸を通り尿や便として排泄されます。
 薬の量や薬を飲むタイミングは、血液中の薬が「効果が出る適切な濃度」になるように計算され、その濃度が高過ぎると効果が強く副作用が出、低いと十分効果が得られないことがあります。 このため薬は、決められた量を、決められたタイミングで飲む必要があります。薬を飲み忘れたから次に2倍の量、1日1回を2回、効き目が無いから多め、症状が軽いから半分と自己判断で飲むのはダメです。
 薬を食前、つまり空腹の時に飲むと薬は、胃から小腸へと速やかに移動し体内に吸収されやすくなります。一方、食後の薬は、胃の中で食べ物と一緒になり薬が小腸へ届くまでに時間がかかり、吸収も遅れます。 早く腸に届けたいため空腹時に飲む薬もあれば、ゆっくり届けたいので食後に飲む薬もあります。また空腹時だと胃の粘膜を荒らすため食後に、食べ物が薬の吸収や効果に影響するので空腹時に飲む薬もあります。
 「いつ飲むか」は薬の吸収や効果、副作用にも関わります。このため医師の指示に従い決められた飲み方をすることが大切です。飲み忘れた時は医師または薬剤師に相談してください。

(参考:大日本住友製薬HP 薬剤科 柳下博信)

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