寒さが引き金になる
『食中毒予防のツボ』
 
さっきまで元気だった人が急に倒れて帰らぬ人となる。
それも1日もたたぬうちに・・・。
この青天のヘキレキの原因は多くが急性心筋梗塞で、動脈硬化や高血圧などと同様に生活習慣病の一環ともいえます。
寒い時期に多発する突然死から身を守るために、今すぐ生活を見直してください。
特に働き盛りの男性は要注意ですよ。

突然死を防ぐ生活術
 
 
◆年間9万人も!「突然死」は24時間以内の死亡
 「突然死」とは、事故や自殺などではなく、何らかの病気によって、発症から24時間以内に死亡した場合をいいます。がんや心臓病といった死亡原因の名称ではないので、正確な統計はありませんが、年間に9万人ぐらいの方が突然死しているといわれ、交通事故死の10倍以上にもなります。
 そのうちの半数以上は心臓病が原因の「心臓性突然死」で大半が「急性心筋梗塞」で亡くなっていると考えられ、そのほとんどは発症後1〜2時間以内の死亡という、恐ろしいものです。
 
◆寒い日や天気の悪い日は「突然死」注意報!
 「急性心筋梗塞」は、動脈硬化や高血圧、糟尿病といった既往症がある人に、さまざまなストレスが引き金となって、心臓の冠動脈が詰まるために起こります。
 気象条件もストレスになります。冬の寒い時期に急性心筋梗塞が多いのは、気温の変化によって血管が縮み、血圧の急上昇を起こすためです。
こんな天気の日は
「急性心筋梗塞」にご用心!
・曇りや雨の日
・風速5m以上の強風
・5度以下の寒い日
 
◆急性心筋梗塞は第1週の
 月曜日、朝8時〜11時に多発
自律神経の活動や血圧、心拍数、血液の濃淡や凝固しやすさ、血栓の溶けやすさなどには24時間周期があることが証明されています。心臓に血液を送る冠動脈の血液の量も朝は少ないことが知られています。
 人間の生理現象や病気と、時間との関係を研究する学問を「時間生理学」「時間医学」といいます。これによると、急性心筋梗塞は早朝から午前中に多発する傾向があることが証明されています。特に朝8〜11時頃が魔の時間帯
 また、24時間周期だけでなく、週単位や月単位でも発症の周期があり、月の第1週の月曜日は要注意です。
 こうした危険な時間帯には、引き金になるストレスをできるだけ避ける工夫をすることが大切です。
 
晴れの日には外にでる、
寒い日にはマフラーをする・・・
寒い時期に多発する突然死。
日頃のちょっとした心がけで、
未然に防ぐことができます。
突然死を防ぐ生活術
寒い時期の突然死の引き金となりやすい血圧の急上昇を防ぐ注意を。短時間の外出でも、帽子、マフラー、手袋の3点セットを忘れずに!
排便のときにいきまない。入浴の際には脱衣場を温め、ゆっくり半身浴が有効。クヨクヨしないで明るく過ごすことも大事ですよ。
 
◆寝る前や朝のコップ一杯の水も予防策に
 男性は心臓病や脳血管障害でなくなる人が45歳頃から増え始め、50代になると急増。女性の死亡者は男性より少なく、50代までは脳血管障害の方が多い。60代からは心臓病が多くなっていく。

 男性は50代にはいると、心臓病や脳血管の病気でなくなる人がグンと増えてきます。これは、高脂血症や高血圧症、糖尿病といった生活習慣病が増えて、動脈硬化を起こしやすく、血栓ができやすい状態になるためです。
 心臓や血管になんの問題のない方には心筋梗塞は起きません。若い方に多い、心臓の筋肉がけいれんを起こすれん縮が原因の心筋梗塞の場合も、目に見えない動脈硬化があります。自覚症状がない方も、生活の改善や食生活の注意をすることが大切です。
 禁煙、節酒、適度な運動、十分な休息と睡眠、ストレスをためないようにするのはもちろんですが、明るい日差しに30分以上あたると、生体リズムが正しく働くようになり動脈硬化の改善につながります。寒い時期は早朝より、お昼前後の日差しが強い時間帯に外を歩くのが効果的です。
 また、水分の補給も突然死を防ぐ上で大切です。睡眠中は血液が粘っこくなり、朝は血が固まりやすくなっています。寝る前や朝起きたときにコップ1杯の水を飲むようにすると、心筋梗塞がかなり防げます。
 
突然死を防ぐ生活術
生活の注意だけでなく、食生活の改善も大切です。栄養のバランスが悪いと、体の機能全体が低下します。
なかでもカルシウムとマグネシウムは心臓の機能に直接関わる重要な栄養素です。
 
◆心筋梗塞の原因は
 カルシウムとマグネシウム不足
 口からはいるカルシウムが不足すると、骨から血液中にカルシウムが溶けだし、骨粗しょう症の原因になります。逆に血液中のカルシウムは増えて、動脈硬化を起こし、心筋の収縮リズムが狂ってきます。
 血液中のカルシウム濃度を調節する役割を持つのがマグネシウム。不足すると、心筋梗塞が起こる原因になります。
 
◆2対1がベストバランスだが多くとることが大事
 40歳を迎える頃から基礎代謝が低下して、ミネラルの吸収や利用効率が悪くなります。また、野菜に含まれるミネラルの量がだんだん減少していると指摘する専門家もいます。つまり、十分にとっているつもりでも、体内では不足している可能性があるのです。
 したがって、所要量を満たせば十分というわけではなく、できるだけ多くとるように心がけましょう。多めにとっても害にはなりません。
 カルシウムとマグネシウムは海藻や小魚、貝、ナッツ、大豆製品などに多く含まれます。摂取比率はカルシウム2対マグネシウム1が理想ですが、両方とも十分に摂取していれば自然とバランスは取れるはずです。突然死を防ぐ為には、それだけではなく、良質のタンパク質を中心に、さまざまな栄養素をしっかり取ることもお忘れなく!
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