不測の事態  救急マニュアル
 
気を付けていても防ぎようのない突然の出来事。
そんなときに一番大切なのは、決してあわてないで、冷静な状況判断と適切な処置を行うことです。
救急車が来るまで、若しくは病院に行くまでの数分間にできる必要最小限のことは次の4項目です。
 @意識の確認
 A呼吸の確認
 B顔色の確認(皮膚、唇、紅潮、蒼白、爪色など)
 C脈拍の確認
救急車を呼んだり、医師へ連絡を取る場合には、発生時の状況(場所・時間・傷害・症状など)とともに、上記の確認事項を必ず伝えるようにしましょう。

状況 対応方法・注意事項
転倒
骨折や打撲の可能性があります


打撲部位の確認
発赤、腫張、痛み、局部の変形の確認
捻挫の場合は副木を当て、包帯や絆創膏で固定する
外傷
出血の有無を確認し、出血があれば止血します
直接触れず、できれば手袋をした上で、ガーゼや清潔な布を当てて押さえます(圧迫し過ぎないよう注意)
誤嚥



背中を叩いて嘔吐させる
入れ歯使用の場合は入れ歯を外す
口腔内にガーゼを巻いた指を入れて嘔吐させる
横向きにして安静にする
食あたり
嘔吐・下痢が共通症状
とにかく、早く嘔吐させること


誤嚥を予防するため、横向きに寝かせ、入れ歯使用の場合は外す
衣服を緩め、圧迫を取り除く
吐物はすぐに捨てず、医師や看護師に確認して貰う
脳貧血


風通しの良い静かな場所に、足下を高くして寝かせる
意識がない場合には横向きに寝かせ、気道を確保する
医師や看護師に連絡、あるいは救急車を呼ぶ
鼻血

ガーゼ、または柔らかいティッシュ等で止血
上体を45度程度に保つか頭を高くして寝かせ、1時間ほど安静にする
のぼせ




入浴中の場合は水栓を抜き、呼吸・気道を確保した上で引き上げる
体が冷えないように水滴を拭き、バスタオル等で保温する
意識がない場合には横向きに寝かせ、気道を確保する
医師や看護師に連絡、あるいは救急車を呼ぶ
意識を確認しても、医師や看護師に確認して貰うまで水分は摂取させない
めまい
しびれ
動悸
冷や汗
胸痛等




とにかく安静にして、医師や看護師に連絡、あるいは救急車を呼ぶ
意識がある場合には、まめに声をかけ、不安をやわらげる
尿や便に変化はないか確認
湯たんぽ・暖房など使用の場合は離す
氷枕使用の場合は直接肌に触れないよう配慮
褥瘡
(床擦れ)






寝たきりを極力避け、他動的・自動的に離床を心掛ける
タンパク質を充分に摂取させ、栄養状態を改善する
2時間に1回を目安に体位を変え、特定部位に圧迫が集中しないよう配慮
入浴や清拭を頻繁に行い、清潔を保持する
入浴・清拭時に皮膚の状態をよく観察する
摩擦防止のため、シーツや寝巻きのしわをのばす
マッサージをして血行を促す
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