人に言えない困った症状
「お風呂に入ると洗い場で排尿したくなります」
お風呂場でオシッコするのが少年期からの癖なんです
 お風呂場での排尿は、やはり子供のころから癖になっている人が多いようですね。大人になってからでも、あまりの気持ちよさに習慣化してしまった人もいます。一説によると男性の4割がお風呂の洗い場で排尿していると言われます。
 とくにぬるいお風呂や半身浴には排尿を促進する作用があるので、入浴時にオシッコがしたくなるのは自然の摂理といえなくもありません。ただ、そのことを考慮しても、トイレでもないところでオシッコをしたくなるというのは「多尿」や「頻尿」といった疾患が原因という可能性があります。お風呂場で景気よくほとばしるオシッコはあなどれないのです。
 健康な人間は1日に1000〜2000ccのオシッコをします。水の摂取量によって多少増減するものですが、4000cc以上も出る場合は確実に「多尿」とされるようです。膀胱の大きさは変わらないので、量が多ければ回数が多<なり「頻尿」となるわけです。
 「多尿」の原因は、腎臓は健康だけれども水分の摂取が多い場合と、尿崩症や糖尿病、慢性腎不全といった病気の場合があるためなどが考えられます。「やたらとオシッコが近くて、トイレに行くのも面倒だ」という場合は泌尿器科に行ったほうがいいケースもあると思われます。
 ちなみに老人では尿を濃縮する力が弱まってくるので、若者よりオシッコの量は多くなります。お風呂場でのオシッコが止められないのは、老けてきた証拠かもしれませんよ。
 また「頻尿」には、オシッコの総量は変わらないのに尿意が頻繁に起きて回数が増加する場合もあります。尿意は神経系でコントロールされていますから、脳の疾患や精神疾患が原因だったり、膀胱炎のこともあります。
 お風呂場でのオシッコが不衛生なことは言うまでもありませんが、それに加えて「我慢できない」ことに不健康の危険性が潜んでいるわけです。「自分の家の風呂場なんだから構わない」と思っていては、カラダの変調を見逃すことにもなりかねません。排泄は気持ちのいいものですが、「がまんは悪で、気持ちのいいことはドンドンやっていい」という考え方は、すこし幼稚ではないでしょうか。
 たとえば昔は道ばたで手鼻をかんだり、痰を吐き散らすことも許容されていましたが、衛生観念の発達や都市化とともに「下品なこと」になり、今ではほとんど目にしなくなりました。住宅事情から独立した男性用の小便器が減少して、男性も便器に座ってオシッコするようになってきたというデータもあります。排泄の習慣は意外に柔軟性がある(=変えやすい)ゆえに、風呂場で排尿する人が意外に多い理由なのでしょう。
 逆に見れば、お風呂場でオシッコをする習慣をやめるのも、それほど苦ではないはずです。

お風呂での排尿は危険!?
「多尿」「頻尿」と言った症状は
オシッコが我慢できないのは、泌尿器系や精神が
トラブルを起こしているサインかもしれません!

 
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