あなたは大丈夫? 味覚障害 〜みかくしょうがい〜

 味覚障害の症状としては、「何を食べても味がわからない」「料理の味が薄く感じられる」「作った料理が濃すぎると、人に言われた」などです。
 味覚障害は、知らず知らずのうちに症状が進行し、気がついた時にはかなり症状が進んでいるというのも少なくありません。
 特に、最近では10代、20代という若い世代でも味覚障害を訴える人が増えているのです。おいしいからといって香辛料、調味料は使い過ぎないように注意が必要です。
           味覚障害の症状
☆味覚減退・味覚消失
 味の感じ方が鈍くなったり、味を感じなくなったりする
☆異味症
 本当は甘いのに、苦く感じるなど、違った味を感じる
☆自発性異常味覚
 口の中に何もないのに苦味や渋みなどを感じる
☆解離性味覚障害
 ある特定の味(甘味など)がわからない
☆悪味症
 何を食べてもいやな味になる
Let's study
味蕾【みらい】  
 味覚を感じるのは、舌の表面にある味蕾(みらい)という文字通り花の蕾(つぼみ)の形をした微小な感覚器官です。
 味覚障害を引き起こす原因として、味が濃い食材の過剰摂取や、タバコの吸いすぎなどもありますが、一番の原因といわれているのがミネラルの亜鉛不足です。
 味蕾という細胞は、短い周期で新しく生まれ変わっており、そのためにはたくさんの亜鉛を必要とします。つまり、亜鉛が不足すると細胞が生まれ変われなくなってしまい、味覚障害を引き起こしてしまうのです。
亜鉛が多く含まれている食材
 金属亜鉛2g以上の摂取で毒となりますが食材に含まれる亜鉛は、多くてもわずか10%ほどしかなく、その10%もすべて吸収されるわけではないので、食材から取り入れる亜鉛は安全です。

食材100g中の亜鉛
牡蠣(可食部) 148.6mg ポップコーン 4.1mg
小麦胚芽 15.4mg チェダーチーズ 4.0mg
小麦ふすま 9.8mg 豚肉(赤身) 3.8mg
レバー(子牛) 6.1mg 鶏肉(皮付) 2.8mg
牛肉(切身) 6.0mg 小麦全粒粉 2.4mg
牛肉(挽肉) 4.4mg かぶの葉 1.9mg
1.5mg
Let's study
あなたの舌は大丈夫?味覚障害度チェック
あてはまる項目にチェックして下さい
@毎日2食以上、ファーストフードやコンビニ弁当を
   食べている
A四味(甘味、酸味、苦味、塩辛味)の好き嫌いが
   激しい
B激辛料理やエスニック料理が大好きだ
C唐辛子、わさび、こしょうなど、辛い香辛料を使わな
   いと気が済まない
Dアイスクリームやスナック菓子、缶詰、加工食品、
   インスタント食品をよく食べる
E野菜にはマヨネーズだ
F清涼飲料水を毎日3本以上飲む
G歯を磨くとき舌も一緒に磨く
判定
全部チェックした
すでに味覚障害!
すぐに医師の診断を受けましょう!
 @〜Bに全部チェックが入った
 味覚障害になる危険性
4〜7個をチェック
味覚障害になる危険性
 G常習+2個以上チェック
 味覚障害になる危険性はあるが、
 生活を改めれば防げるレベル
 
亜鉛を摂ろう! 効果的な摂取方法
1 クエン酸、ビタミンCと一緒に摂る
 レモンに含まれるクエン酸と、ビタミンCが亜鉛を吸収しやすい形に変えてくれます。よく生がきやカキフライを食べるときに、レモンをかけて食べますが、無意識のうちに行っていたあの行為は、実はとても利にかなった食べ方だったのです。
2 アルコールと一緒の摂取は避ける
 アルコールを分解するときに、アルコール分解酵素という酵素が働きます。この働きにも亜鉛が使われるので、お酒を飲むときは、普段より多めの亜鉛の摂取を心がけてください。
3 サプリメントの活用
 日本では、厚生労働省によって亜鉛の所要量は、成人男性12mg、成人女性9mgとされています。しかし、実際には、一般的な食事から1日12mgの亜鉛を摂ったとしても、その性質によって、大半は体外に排出されてしまいます。4分の1の3mgが体内に吸収されればいい方です。
 しかし、もし、吸収の妨げになる栄養成分を摂りすぎたり、もともとの亜鉛の摂取量が少なすぎたりすると、ほんのわずかな量しか吸収されず、あっという間に欠乏状態に陥ってしまい、およそ1週間で様々な欠乏症状を招いてしまいます。食事で毎日所要量を摂取し続けることが因難な場合には、亜鉛をサプリメントで補給するのも1つの方法です。

 
 
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