くらしの豆知識
保健所と保健センター

 保健所および保健センターは、地域保険法によって設置されています。「保健所」は広域的・専門的なサービスを実施し、住民に身近な保健サービスは市区町村の「保健センター」において実施されています。
◆保健所
 保健所は都道府県、政令指定都市、中核都市などに設置されています。そこには医師、保健師、栄養士、診療放射線技師、臨床検査技師、獣医師、薬剤師、精神保健福祉相談員、理学療法士、作業療法士、聴覚言語専門職などが配置されています。精神保健、難病対策、感染症対策など地域保険の重要な役割を担っています。
 
<広範な地域保険に関する各種業務>
 保健所は、市民生活に密接にかかわりがある行政窓口です。例えば、「動物愛護・狂犬病予防」 の観点から、登録申請の受理や鑑札の交付、狂犬病予防注射済票を交付するのは保健所の仕事です。一方、空前のペットブームの中で飼われる危険動物の飼養許可といった仕事も保健所が扱っています。
 「母子保健」では、母子保健離乳食講習会や乳幼児健康相談、3歳児健康診査などを行っています。最近は、保健所内に子育て支援の担当をもうけているところもありますので、そこでは乳幼児の健康不安だけでなく、子育てに関する相談にも応じてもらえます。
 また、「精神保健福祉」では、心の病気や悩みについての相談も受け付けています。助言、指導だけでなく、社会復帰に関する相談にも応じています。
 「予防」も保健所の大切な業務で、感染症や結核の予防のほか、最近はエイズに関する面接相談や抗体検査も受けられます。
 若い人に増えているクラミジア・ヘルペス・淋病やカンジダ症などの性感染症に関しても、電話で相談できます。あれこれ悩む前に、まず保健所に聞いてみましょう。
  
<「健康づくり」も主要な仕事>
 国民の健康推進をめざす保健所では、健康教室・健康相談・成人検診・各種がん検診・適所リハビリ教室・訪問指導・健康教育なども行っています。
 疾病治療は早期発見、早期治療が第一。自分の健康を守るためにも、検診や健康教室などに積極的に参加していくことが大切です。
 また、「健康づくり」事業では、食生活改善や運動普及促進事業も展開。「栄養改善」事業では、栄養成分表示などの相談や指導、集団給食施設の指導もしています。
 保険・健康にかかわる専門家集団が集う保健所。ここには「安心」のバックグラウンドがあるといえるのです。
  
◆保健センター
 一方、市区町村には保健センターが設置されています。そこには保健師、看護師、栄養士等が配置され、地域住民に対する健康相談、保健指導、予防接種や各種検診そのほか地域保険に関して必要な事業を行っています。
国民生活センター「くらしの豆知識」より
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