近年、問題となっているのが、妊娠しているにも関わらず、産院に通うことなく、産み月を迎えてしまい、陣痛がはじまってから突然、産院に飛び込んでくるケースです。  
 これは妊婦にとっても赤ちゃんにとっても危険です。  
 妊娠をすると、妊婦や赤ちゃんに関する検査のために定期的に産院に通うことになります。通常、健康な妊婦の場合は、妊娠中期が終わる27週目までは4週間に1度、妊娠後期に入る28週目から35週目までは2週間に1度、臨月の36週目以降は週に1度の検査が行われます。  
 この定期健診は重要で、母体や赤ちゃんの異常を早く見つけるためにも、安心して出産を迎えるためにも、必ず受けてほしいのです。また、少しでも「いつもと違う」と異常を感じたら、検診日でなくても受診することです。
 
 
妊娠が判明すると、次のような検査が行われます。
体重測定
尿検査
血圧検査
血液検査(血液型・梅毒血清反応・HBs抗原検査など)
内診(膣の内部や、子宮口付近の様子など)
超音波検査
浮腫の検査
 
 しかし、順調だしこれといって異常が感じられないからと定期健診を受けずにいると、自覚症状のない貧血や、赤ちゃんの異常などわからないまま出産を迎え、母子ともに危険にさらされるケースがあるのです。  
 「妊娠は病気じゃないから」と昔の人は言いますが、異常が起こる可能性も考え、よい出産をするためには定期健診を受けてください。
  
 
妊婦の相談室
 
Q つわりのため、食べられるものが限られます。赤ちゃんに栄養がいかないのではと心配です。
 
A 妊娠4〜6週目頃からつわりがはじまります。個人差がありますが、症状は様々です。特に空腹時に吐き気や嘔吐に苦しむ人が多いですね。通常12〜16週目くらいでおさまりますが、水分すら受け付けない時は「妊娠悪祖」と呼ばれる状態なので治療が必要です。胎児の体がつくられていくときに栄養をとりたいという気持らは十分わかりますが、あせらないようにしてください。  
 つわりの時は無理をせず、水分だけはがんばってとるように、不安があれば主治医に相談しましょう。
 
Q 妊娠23週目ですが、旅行はしても良いのでしょうか。また、海外旅行は危険でしょうか。
 
A よくある質問です。無理のない旅行なら良いのでしょうが、妊娠中はなにかとリスクがつきまといます。飛行機や船など、万が一何か起きた時に対処がむずかしくなります。そのような事を考えると、海外旅行はあまりおすすめできません。  
 妊娠中期で安定しているとはいえ、大切な赤ちゃんがお腹の中にいると思ってよく考えてみて欲しいと思います。旅行に行くと決めた時は必ず主治医に相談して下さい。
 
Q 妊娠32週目です。お産が近づくにつれてとても怖くなってきました。ちゃんと産めるのだろうか、どれくらい痛いのだろうかと考えたらきりがありません。とても不安です。
 
A 安産の人もいますが、難産の人もいます。個人差がありますが、ただ言えることは出産を終えた妊婦は幸せに満ち溢れた顔をします。不安はあなた一人だけではありません。誰でも不安はどこかにもっていると思いますが、赤ちゃんもがんばっているのです。もらろん赤ちゃんのお父さんも心配しているでしょう。ですからあまり神経質にならないようにしましょう。
 お母さんが神経質になると、赤ちゃんまで不安になってしまいます。体調を万全に整え、元気な赤ちゃんを産んでください。

 
トップページへ