ヘリコバクターピロリ菌
をご存知ですか
 ピロリ菌が発見されたのは1982年と新しく、まだまだ未知の部分がある細菌です。胃のような強酸性の環境下ではほとんどの生物は生存できませんが、この菌は胃の中に入り込み生きています。しかも胃の中にしかいないのです。 
 日本では年齢とともにピロリ菌を持っている人が増え、40歳以上では約75%の頻度となります。人から人への経口感染がほとんどで、家族内での母親から子どもへの感染 (一度口にいれたものを子どもに与えるなど)が主体と言われています。井戸水からの感染という説やゴキブリがピロリ菌を運んでいる可能性が指摘されているので台所を清潔に保つなどを心がけることが大切です。
 
ピロリ菌はまだ研究段階で未知な部分が残る細菌ですが、胃炎、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ種、胃潰瘍、胃ガンなど、胃を中心とした病気の発生や進行に関係しているようです。
胃潰瘍、十二指腸潰瘍のピロリ菌の除菌 
 潰瘍は、一度できてしまうと再発する可能性が高い病気です。患者さんも、なかなか薬をやめられないことがあります。  
 ところが、ピロリ菌を除菌することで再発が明らかに減少することがわかってるのです。特に十二指腸潰瘍で効果が大きいようです。除菌することでこの菌がいなくなると 潰瘍の傷が良い状態で治ることが再発を減少させると思われます。  
 胃潰瘍と十二指腸潰瘍の除菌治療には保険が適用されます。
 
ピロリ菌は有害なのか
 ピロリ菌に感染をしても、ほとんど病気にならずに済むことが多く、全ての人にとって有害かといえば、そうでもなさそうです。この菌も有益な部分がある可能性はゼロではないのかもしれません。しかし、今のところ胃に病気がある人にとっては少なからず有害と考えた上で治療することになるでしよう。
 
ヨーグルトの乳酸菌
 ∃ーグルトには整腸作用があるのは皆さんご存知かと思いますが、∃ーグルトの代謝物が腸内の悪玉菌を減少させ、在来の乳酸菌を増殖させるので、整腸作用の効果が期待できるのです。
 整腸作用というのは、摂取した食事が腸内で善玉菌の栄養となり、腸内腐敗菌であるウェルシュ菌や大腸菌を減少させることによって、腸のぜん動運動を活発にすることで腸内環境を整えます。
 便通が良くなるので体の代謝も改善され、脂肪も燃えやすい体になります。もちろん皮膚の代謝も活発にするために肌がきれいになります。体を内からきれいにするわけです。  
 現在市販されている∃ーグルトには「LG21」のようなピロリ菌を減少させる乳酸菌が入っているヨーグルトがあります。ヨーグルトがピロリ菌を減らすのではなく、ピロリ菌を除菌する乳酸菌を∃ーグルトに混ぜ込んでいるのです。LG21というのは乳酸菌の名前です。  
 このようなヨーグルトを1日2回90gを食間に食べることを8週間続けた実験で87%の人が予想を上回る改善率で31名中3名はピロリ菌の完全除菌に成功したと言われていますが、100%の除菌には至りません。しかし薬と違って副作用が無いことや手軽に取り入れられ、健康増進には効果が期待できますので、是非食べてほしい健康食品です。
 
 


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