健康診断のススメ

<病気は早期発見が一番のキーポイント>
 現代人に多い生活習慣病やがんなどの病気は、初期には自覚症状がないものが多く、自覚症状が出た時には治療が困難であったり、最悪の場合、手の施しようがない場合もあります。そうならないためには、早期に異常を発見し、予防や治療が比較的簡単に行えるように、健康診断はとても重要といえます。
 
 尿検査や血液検査をすれば見つかる病気もあります。例えば「糖尿病」や「高脂血症」などは初期にはほとんど自覚症状がありませんが、血液検査で見つけることができます。
 又、おそろしいがんも症状が出てくるのはかなり進行してからですが、画像検査や血液検査をすれば初期のうちに見つかることがあるのです。
 理想的なのは人間ドックで職場や自治体の定期健康診断よりも検査項目が多く、希望でオプション検査を加えることができます。 
<一般的な健康診断>
身体計測
身長、体重を測り、肥満や痩せがないかを調べます。最近はメタボリックシンドロームの検査で腹囲の測定を行うことがあります。
 
血液検査
血液検査では非常に多くのことがわかります。血液の状態(貧血など)、糖の代謝、脂質の代謝、肝機能、膵機能、尿酸の代謝、腎臓や尿路系の機能、炎症、感染、腫瘍マーカーと全身の異常を見つけてくれるといっても過言ではないくらい大切な検査です。
 
便の検査
便に含まれるものを調べ、消化管の異常をみつけることができます。便潜血反応検査では、大腸ポリープや大腸がんがないか調べることができます。
 
尿検査
腎臓や尿路系の異常、感染症や炎症、肝機能、膵機能、尿糖などが採尿するだけで検査ができます。
 
生理機能検査
循環器や呼吸器などの機能を調べます。心電図検査では、心臓で生ずる電気信号をとらえて心臓機能の異常をみつけます。又、肺機能検査では肺の換気機能を調べます。
 
血圧測定
循環器の検査の基本になります。血圧を測定し、高血圧や低血圧がないか調べます。
 
エックス線検査
健康診断で一般的に行われるのが「胸部エックス線検査」で肺や骨などを調べます。
 
この他、視力検査、眼圧検査などや聴力検査、乳がん検査などがあり、男女共40歳を過ぎれば、より詳しく検査をするほうが安心です。
 
 職場や市町村単位で年に一度は健康診断が行われていますが、それよりさらに検査項目を多くして、自覚症状の出ないうちに生活習慣病などの病気を発見し、又、病気にかかりやすい生活習慣を改善するように指導し、問題があれば経過観察や専門医の紹介を行うなど、総合的な健康管理を行うのが人間ドックです。
 人間ドックにも種類があり、1日ドックといって日帰りでできるものから宿泊型のものもあり、3日間以上の人間ドックでは、よりきめ細やかな診断や指導を受けられるような医療機関もあります。しかし、費用の負担や時間的な問題などもあり、受けたいがなかなか行動に移せないという人が多いのが現状です。そうはいっても、誰しも「健康で長生きしたい」という希望があります。病気にならない、予防という観点からも年に1度の人間ドックを考えてみて下さい。
  
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