海外旅行のための健康知識

外国では言葉も習慣も異なり、病気になったり怪我をしてもどうすればよいのかおろおろしてしまう人が多いのですが、海外に出かける前に渡航先の医療情報を調べたり、持病のある人は前もってかかりつけの医師に相談しておくことが大切です。  

海外に出かける前にしておくこと
  1. 渡航先の医療事情などをインターネットやガイドブックなどで情報収集しておく。
  2. 健康に自信がある人でも、長期の旅行や医療衛生環境の不備な国へ行く場合などは、早めに健康診断を受けておきましょう。特に痔や虫歯などは旅先で悪化すると、なれない海外での治療は厄介といえます。万全の状態で出発するに越したことはありません。
  3. 持病のある人は、出発する前に医師のチェックを必ず受けましょう。旅行中も服用しなければいけない薬は事前に処方してもらいます。入国の際に違法ドラッグと誤解されないために、英語の薬品名と有効成分の含有量を記した処方箋と診断書を用意しておくとよいでしょう。
  4. 海外旅行に不慣れな人が海外に行く場合は、総合感冒薬、解熱鎮痛薬、総合胃腸薬、下痢止め、傷薬、便秘しやすい人は便秘薬を用意しておくと良いでしょう。
  5. 渡航先によっては予防接種が必要となります。旅行会社や検疫所などで調べましょう。
  6. 海外旅行傷害保険を利用する。健康保険や国民健康保険の加入者が、海外で医療費がかかった場合、帰国後に加入している健康保険に申請すれば公費負担分は戻ってくるのですが、しかし、診療内容証明書に現地の担当医に記入を依頼したり、領収明細書に翻訳をつけたり、手続きがとても面倒であり、また、給付額が認定される範囲に限られるため、自己負担額が高くなったりします。ですから、万が一のことを考えるのであれば、出発前に海外旅行傷害保険に加入しておくと安心です。

海外旅行中に病気になってしまったら・・・

団体旅行で添乗員が同行している場合は、すぐに添乗員に相談します。個人旅行や添乗員がそばにいないような場合は、ホテルのフロントや・コンシェルジェに助けを求めましょう。  

診察に先立ち、氏名、年齢、身長、体重、既往症、アレルギーの有無等を英語で書いたものがあると診察がスムーズです。言葉が通じないと時間がかかってしまいます。

 

海外でかかりやすい病気

海外でかかりやすい病気といえば「下痢症」があげられます。「水が合わない」と言いますが、先進国の水道水は清潔ですが、ミネラル成分が多い硬水の地域が多く、慣れない人が飲むと下痢を起こします。途上国では、水道水でも細菌やウイルスで汚染されていることがあり、蛇口から出る水をそのまま飲むのは危険です。  

ミネラルウォーターでも無処理のものがそのまま売っている場合もあるので必ずしも安心できません。煮沸したほうが安全といえます。氷にも注意が必要です。また、魚介類や日持ちの悪い食品は加熱処理したものを時間をおかずに食べるほうが安全です。

虫が媒介する病気には、日本脳炎、マラリア、テング熱、フィラリア症などがあり、熱帯地方に行く時は注意が必要です。虫除け対策をし、予防接種のあるものは受けておきましょう。

 

海外旅行から帰って体調が悪くなった場合

帰国後、体調が悪くなって診察を受ける時は、いつ、どこに、どれぐらい滞在したか、何を食べたかなどを詳しく医師に伝えましょう。感染症の場合も考えて受診時はマスクの着用を忘れずに。

 

楽しい旅行にするためには、出発前からの体調管理が大切です。気になる身体症状がある場合は、治療してから旅行の計画を立てるのがベストです。出発直前に体調に変化を起こした場合は旅行を延期する勇気も必要です。

 

 

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