人間ドックのすすめ

 職場や自治体で受ける健康診断は、検査項目が限られていますが、人間ドックは検査項目が多く、からだの状態を詳しく調べることができ、検査結果をもとに面接が行われ、医師や栄養士などによる生活改善の指導が行われます。自覚症状がなくても病気が潜んでいる場合があります。様々な生活習慣病、がん、心臓病、脳卒中などの怖い病気を発見し、早期に治療できるように役立てるのが人間ドックの目的です。また、病気を引き起こす可能性のある危険因子を早い段階で見つけて病気の予防につなげることも人間ドックの大きな役割といえます。

 

 

 

人間ドックを受けるポイント

施設の選び方

▽信頼でき、検査を受けやすい施設を選ぶ

▽建物や施設の外観ではなく、診断レベルや医療の質が高い施設を選ぶ

▽前回の結果と比較するために、毎回同じ施設で受ける

検査項目

▽日本人間ドック学会と日本総合検診医学会が定めている人間ドックの「基準検査」は全部で53項目あります。人間ドックには「オプション検査」といって、受診者が選択、希望して、受ける追加検査があります。 ある特定の病気を示す異常があるかどうかを詳しく調べるための検査です。たとえば、男性なら前立腺がん検査、女性なら乳がん検査、子宮がん検査などを追加したり、脳ドック、心臓病ドックを追加する人もいます。

 

※人間ドックは40歳を過ぎたら毎年受けることが勧められます。 基準検査に年齢や性別によって起こりやすい病気に対するオプション検査を加えるとよいでしょう。

 

検査結果で異常が疑われる場合

人間ドックの検査結果は一般に「正常(範囲)」「経過観察」「再検査」「精密検査」で示されています。

経過観察

 数値は基準値の範囲外であるが、今すぐ治療する必要はないという状態です。経過観察になることが多いのは、高血圧や高コレステロール血症、高血糖など生活習慣病につながりやすい状態のときです。「経過観察」といわれたら食事内容を見直し、適度な運動をするなどして生活を改善し、数値が基準値内になるよう努力しましょう。また、腹部X線検査でポリープか発見された場合や腹部超音波検査で肝臓や腎臓にのう胞が見つかった場合なども経過観察になることがあります。再検査を受けるのはいつ頃が良いか、生活習慣はどのように改善するのがよいかなど医師に相談しましょう。

再検査・精密検査

 医師の指示どおりに検査して下さい。

正常

 検査の結果、特に異常がなく正常と判定された場合は、安心する気持ちはわかりますが、現在の健康状態を維持するためにこれからも正しい生活習慣で健康増進に努めて下さい。病気はいつやってくるかわかりません。定期的に健康診断を受けましょう。

 

生活習慣の改善

 人間ドックは、検査結果を受けてその後どうするのかが大切です。生活改善だけでもかなりの効果がある場合も少なくありません。検査後に生活改善で数値が改善したり、発見された病気を治療することで初めて人間ドックを受けた意味があります。生活治療などについて今後のアドバイスを受けて健康なからだをつくりましょう。

 

トップページへ