心臓病を引き起こす危険因子

 心臓病は日本人の死因の第2位を占めている恐ろしい病気です。 心臓病の原因となる高血圧や動脈硬化、ほかにもいろいろありますが、心臓病を予防するために生活習慣を見直してみましょう。

 


肥満

 肥満している人は、肥満していない人に比べて、酸素や栄養分を余計に全身に届けなくてはならないので、その分心臓への負担が大きくなります。過食や運動不足で肥満すると、高脂血症、高血圧、糖尿病などのリスクが高くなり、これらの生活習慣病が重なると動脈硬化が進行しやすくなって、狭心症・心筋梗塞などの虚血性心疾患に繋がります。各疾患が連鎖して動脈硬化を進めるこのメカニズムを「メタボリックシンドローム」と呼び、肥満の中でも腹部に脂肪がたまる内臓脂肪型肥満が第一の危険因子となります。

 

■BMIの計算式と判断基準

BMIは体脂肪のつき方の度合いがわかる国際基準の計算式です。

〔標準体重を算出するBMIの計算式は〕

BMI=体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))

標準体重=(身長(m)×身長(m))×22.0

 

〔日本肥満学会のBMI指数基準判定〕

BMI=22.0… 標準体重  

BMI<18.5… やせ

18.5≦BMI<25.0…普通体重

BMI≧25.0…肥満

 

ストレス

 過度のストレスが続くと、自律神経や内分泌系に変調が起こり、交感神経が刺激されて、カテコールアミンというホルモンが分泌されます。  

 カテコールアミンは血圧や血糖値を上昇させ、心拍数を増し、心臓の収縮を促すよう働きます。この状態が続くと心臓機能が低下しやすくなり、動脈硬化が進んだ状態では、心筋梗塞など心臓発作を起こす危険性が増します。

 ストレスから心臓病を発症しやすい人には、一定の行動パターンがあります。仕事熱心、几帳面、競争心が強いなどが特徴で、ストレスにさらされがちです。そのため、過食、過度の飲酒、喫煙に向かいやすく、危険因子を増やす結果になります。

 

喫煙

 喫煙は高脂血症、高血圧、糖尿病、虚血性心疾患の4大危険因子です。喫煙によってニコチンが体内に入ると、交感神経や副腎髄質に作用して昇圧ホルモンの分泌を促し、血管が収縮して血圧が急上昇します。また、一酸化炭素により赤血球の酸素運搬能力が低下し、心臓に負担がかかります。さらにニコチンや一酸化炭素は血液中の遊離脂肪酸を増やし血栓をできやすくします。  

 

歯周病

 心臓病患者の4分の1の患者の冠動脈から歯周病菌が発見されています。歯周病菌が歯ぐきから血管を通して冠動脈に移動し、心臓機能に悪影響を及ぼすと考えられています。  

 歯周病の予防・改善は心臓病や生活習慣病の予防をはじめ、全身の健康アップにつながります。

 

心臓に負担をかけない過ごし方や生活スタイルで、一定のリズムを保ちながら、ゆったりした気持ちで毎日を送るようにしましょう。

【朝】

・外出する1時間前には起き、余裕を持って1日をスタートさせる

・寒い時期の洗顔や水仕事はぬるま湯で行う

・朝食をきちんととる

・通勤時間に余裕を持って出勤し、満員電車や階段の駆け上がりなどは避ける

 

【昼】

・仕事で無理をしない

・適度に休憩をとり、気分転換をはかる

・家で過ごしている人は、意識的にからだを動かすようにする

 

【夜】

・夕食は遅い時間にならないようにする

・心臓に負担をかけない湯温(38度〜39度)で半身浴にする

・睡眠時間は毎日7〜8時間とれるようにする

 

心臓病の人、心臓発作を起こしたことがある人へ

心臓病の人や心臓発作を起こしたことがある人に共通する注意事項です。参考にして発作が起きないようにコントロールしましょう。

心筋梗塞の発作が起きやすいのは

POINT

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