広報誌 健康倶楽部/2010年5月号

ニキビ肌にはビタミン補給

 私たちの皮膚は毛穴の根元にある脂腺から分泌される皮脂によって潤いを与えられ守られています。ところが、脂腺が発達しすぎて毛穴を狭くしたり、汚れが毛穴を塞いでしまうと皮脂が毛穴に詰まり、固まってニキビになってしまいます。 脂腺の活動はホルモンと密接に関係しています。ニキビが…思春期に多くできるのは、男性ホルモンの分泌が急に増え、脂腺の働きを促すからです。

 また、大人のニキビはあごの下のほうにできることが多く、治りにくく、跡が残りやすいのが特徴です。年齢、生理、生活スタイルなどの変化でホルモンのバランスが…乱れるとニキビができやすくなります。基本的に脂性肌の人にできやすいものですが、皮脂の少ない乾燥肌の人がニキビに悩まされる例があります。これは、皮脂の分泌量が減少することにより現れる「乾燥ニキビ」と呼ばれるものです。

 

<ニキビを防ぐ食生活>

 脂肪を多くとると、皮脂の分泌を促すので脂肪分の多い食品は控えましょう。油脂を使った料理を減らし、チョコレートやケーキ、ナッツ類などもできるだけ食べないようにします。

 皮膚の代謝を促すためにビタミン・ミネラルは積極的に取るように心がけます。野菜、きのこ類、海藻などが有効です。特にビタミンAは皮膚や粘膜を正常に保つ働きがあるので緑黄色野菜やレバー、うなぎなどでとります。合わせて動物性たんぱく質もとりましょう。たんぱく質が不足すると皮膚がカサカサになり、細菌への抵抗力が落ちてしまいます。

 

 

<ニキビを防ぐ洗顔法>

 ニキビができると、洗い方が足りないからと熱心に洗う人がいますが、洗いすぎて必要な油分まで取ってしまうと肌は乾燥し、ガサガサになったりしてよくなりません。洗顔は丁寧にすること。刺激の少ない石けんを手のひらでよく泡立て、泡で包み込むようにやさしく洗います。 そのあとよくすすぎ、タオルでおさえるように水分をとります。 油分の少ない保湿ジェルなどを使い、肌を乾燥から守ることも必要です。

 

<便秘やストレスもニキビの引き金になる>

 便秘になると、腸内にアンモニアや水素イオンが発生します。 腸内にたまった毒素が血液とともに体中をめぐり、皮膚の代謝をおとろえさせ、ニキビができやすい状態をつくります。

 便秘を改善することでニキビが消える人もたくさんいます。 ストレスもニキビの原因になります。ストレスがたまると副腎からコルチゾールというホルモンが分泌されます。コルチゾールの分泌に比例して男性ホルモンが増え、皮脂の分泌を促すためにニキビができやすくなります。睡眠不足にならないようにし、ストレスを解消することもニキビの予防になります。

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