広報誌 健康倶楽部/2010年6月号
人間のからだは加齢とともに老化していきます。それは、目に関しても同じです。若い頃は弾力性のあった水晶体も、だんだんと固くなり、目の調整力が低下してしまいます。いわゆる「老眼」になります。
この老眼に対しては、老眼鏡を用いるのが一般的です。老眼鏡に用いるレンズには大きく分けて、全面に同じ度の入った「単焦点レンズ」と1つのレンズのなかに異なる度数が入った「多焦点レンズ」の2種類があります。
単焦点レンズは近くを見るためだけのレンズで、これを用いた老眼鏡は本を読む時や、裁縫など手元を見ながらの作業を長時間行う際は、非常に有用です。しかし、遠くを見たり近くを見たりと絶えず視線を動かさないといけない場面では、老眼鏡をつけたりはずしたりしなければならないので煩わしくなります。この煩わしさを解消したのが多焦点レンズです。いわゆる遠近両用メガネです。
この多焦点レンズには「二重焦点レンズ」「三重焦点レンズ」「累進多焦点レンズ」の三種類があります。このように老眼鏡にはいろいろな種類があります。
老眼鏡にはオールマイティなものはないので、一つの老眼鏡で済まそうとせずに、場面場面でふさわしい老眼鏡を使い分けたほうがよいでしょう。
最近は老眼用のコンタクトレンズが販売されております。老眼鏡を用いるのが嫌な人は眼科医にその旨を伝え相談してみるとよいでしょう。