広報誌 健康倶楽部/2010年9月号

白癬によっておこる病気

 白癬とは、皮膚糸状菌という真菌(カビ)が皮膚の表面をおおう角質や角質の変化した爪、毛に感染しておこる病気です。原因となる真菌の種類や症状のおこる部位によって特徴はさまざまですが、治療法はほぼ共通しています。

足白癬(みずむし)

 足の裏や足の指間など角質が厚く、毛孔がない部分にできます。10歳未満には少なく、20歳代から急激に増えます。一般に夏に悪化し、冬に軽々する傾向がありますが、暖房の普及した現在では、必ず冬に軽くなるとはかぎりません。また、長時間通気性の悪い靴を履いている人や、発汗の多い人に多く見られます。

手白癬

 手のひらに生じた白癬で、多くは足白癬に合併するものです。足白癬に比べてはるかに少なく、しばしば手の湿疹と間違われて見過ごされることがあります。

爪白癬(爪みずむし)

 爪にできる白癬で、多くは足白癬や手白癬に合併します。中高年に多く、足の爪のほうが手の爪の数倍あります。病変は爪の先端から根元に進行し、白から灰白色に濁り、爪の下の角質が増えて厚くみえます。爪の変形が強いと皮膚に食い込んで痛むこともあります。

他部白癬(斑状小水疱性白癬・たむし・ぜにたむし)

 手のひら、足の裏、太ももの内側、頭髪部、陰部を除く皮膚にできる白癬です。手足の甲には体部白癬ができますが、手のひらや足の裏は角質が数倍厚く、毛孔がないなど他の皮膚と性質が異なり、病気の性質や治療法も異なるため、手白癬、足白癬といって区別しています。体部白癬は、最初小さな丘疹ができ、しだいに周囲に輪状に広がります。輪の部分は丘疹や小さな水疱などの炎症症状が強く、赤くなっていますが、中央部は軽い鱗屑(皮膚の表面の角質細胞が糠状にはがれ落ちるもの)が残る程度で、治ったようにみえます。これを中心治癒傾向といいます。

他部白癬(斑状小水疱性白癬・たむし・ぜにたむし)

 手のひら、足の裏、太ももの内側、頭髪部、陰部を除く皮膚にできる白癬です。手足の甲には体部白癬ができますが、手のひらや足の裏は角質が数倍厚く、毛孔がないなど他の皮膚と性質が異なり、病気の性質や治療法も異なるため、手白癬、足白癬といって区別しています。体部白癬は、最初小さな丘疹ができ、しだいに周囲に輪状に広がります。輪の部分は丘疹や小さな水疱などの炎症症状が強く、赤くなっていますが、中央部は軽い鱗屑(皮膚の表面の角質細胞が糠状にはがれ落ちるもの)が残る程度で、治ったようにみえます。これを中心治癒傾向といいます。

股部白癬(頑癬・いんきんたむし)

 太ももの内側にできる白癬です。下腹部や会陰部、殿部に広がることもあります。男性に圧倒的に多く、かつては青年男子によくできましたが、最近は中高年にも多くみられます。  

 周囲に輪状に広がり、弧状になります。ヘリが堤防状に盛り上がり、境界が明瞭で、かなりのかゆみがあります。内側が中心治癒傾向となります。治癒したあとに色素沈着を残すことが多くあります。

気になる症状が出ている場合は皮膚科へ

 白癬と思われる症状がでていても、他の湿疹との見分けがつきにくいものもあるため、顕微鏡による検査が必要になります。治りにくい皮膚の症状がある場合は皮膚科を受診しましょう。

 

手足白癬(みずむし)の人の生活ポイント

・手をこまめに洗ったり、入浴後はからだに残った水分を十分に拭き取り、足指の間などにパウダーをはたくのも良いでしょう。

・浴室の足ふきマットや玄関マットは、みずむしの人が素足で歩くと白癬菌がマットに付着し、他に人にうつります。マット類は洗濯をして、日光に当てて乾燥させましょう。

・スリッパなどは共有しないこと。スリッパや靴は日光にあてて十分な乾燥をしましょう。

・みずむしの人が用いたタオルや靴下、肌着などは他の人が使用しないこと。洗濯も別にし、日光にあてて乾燥させましょう。

・ブーツや靴は1日おきにはきかえて、乾燥させるようにしましょう。

 

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